着床前診断をして正常、異数性、モザイクと3通りに結果が出ます。モザイクはその割合が大切で、その割合が低い場合には移植しても問題無いと考えられて実際には移植をしています。
ただモザイク胚を移植してその後の妊娠率、出産率がどの位影響されるかはとても気になる所です。
この論文ではモザイクの程度が50%未満か50%以上でその後の妊娠率、出産率を調べています。
この表はEuploidつまり正常の場合とMosaicつまりモザイク胚で成績を検討しています。正常胚の方が明らかに妊娠率、出産率高い事がわかります。
この表はモザイクの程度が50%未満か50%以上での妊娠率、出産率を調べていますが、モザイクの程度が50%未満の場合の方が明らかに成績が良いことがわかります。
この表は正常胚とモザイク胚(50%未満)を比較していますが、妊娠率や出産率は有意差が出ていないことがわかります。
つまりモザイクの割合が50%未満であれば移植しても成績は変わらないと言うことになります。
その一方正常胚とモザイク胚(割合が50%以上)の場合には明らかに成績が悪くなることがわかるためモザイクの割合が50%以上の場合には慎重に判断すべきと言えます。
Fertil Steril. 2018 Jan;109(1):77-83
Extent of chromosomal mosaicism influences the clinical outcome of in vitro fertilization treatments