短期間で何かできることは無いでしょうか? | 両角 和人(生殖医療専門医)のブログ

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生殖医療専門医の立場から不妊治療、体外受精、腹腔鏡手術について説明します。また最新の生殖医療の話題や情報を、文献を元に提供します。銀座のレストランやハワイ情報も書いてます。

今月採卵をしたいと考えています。あまり時間が無いのですが、二人で何かできることはあるでしょうか?サプリメント飲むなどできることは何でもしたいと思います。

 

この様なご質問がありましたのでお答えします。

 

このサプリメントを飲めば質の良い精子や卵子ができるというものはありません。

もしその様なものがあれば必ず最初から処方しています。

やはり日頃の生活習慣を出来るだけ健康的にすることこそが最も大切であると思います。

 

具体的には以下の点となります。

 

①睡眠をしっかりととる。

②食生活を健康的に気を付ける。

③運動を適度に行う。

④禁酒、禁煙。

⑤カフェインを控える。

⑥ストレスを軽減する。

 

その他にも多くのことがありますが、

詳細は過去の記事のライフスタイルというテーマを参考にしてください。

男性の方はこちらのテーマも参考にしてください。

 

この様な事で良い卵子や良い精子ができるのか?

その様に思われる方もいるかと思いますが、過去の多くの論文で様々な効果が証明されており、一つ一つ真摯に取り組むことが最善の結果に繋がります。

 

先日のNHKスペシャル「精子クライシス」でもまさにこの辺りのこと(酸化ストレス)を論点にしていたと思います。

NHKスペシャルで岡田先生は以下の点を指摘していました。

①こたつで座椅子などに座り続けている生活は精巣温度の上昇を招き、血流も悪くなる。椅子と机に変え家の中でも動くように気をつける。

②食生活が茶色一色だと(コンビニ生活)動物性の飽和脂肪酸が多く良くない。魚や野菜を取り入れるべき。

③睡眠不足はテストステロンが低下し精子を作る力が低下する。睡眠の質を上げるため遮光カーテンを提案していました。

④寝る直前のスマホは避けるべき。

 

精子は数か月前から作られてくるため長く続けることが大切ですが、今日からでも遅くなく、ぜひ実践してほしいと思います。