母体の年齢が上がり凍結胚を移植すると | 両角 和人(生殖医療専門医)のブログ

両角 和人(生殖医療専門医)のブログ

生殖医療専門医の立場から不妊治療、体外受精、腹腔鏡手術について説明します。また最新の生殖医療の話題や情報を、文献を元に提供します。銀座のレストランやハワイ情報も書いてます。

第1子を移植して妊娠出産し、その数年後に二人目を希望して来院します。

産後1年程度で断乳し、移植をする方が多いかと思います。

第1子の時の凍結胚があり移植するとすんなりと妊娠する方が多くいます。

 

ただここから先が注意が必要で、第1子の時よりも年齢が上がることによる高齢妊娠により母体への合併症が増加します。

例えば妊娠糖尿病、妊娠高血圧症、癒着胎盤、弛緩出血などが明らかに増加します。

特に第1子を出産後に体重が増えたケースではそのリスクが高まります。

 

もちろん第1子をしっかりと育ててから第2子という考え方はとても大切である一方、凍結胚だけでなく自身の周産期リスクを念頭に入れ、年齢が高い方の場合この辺りを良く考えて第1子を出産したらあまり間を空けずに第2子を考える方が良いのかと思います。

 

胚は若いのですが、自身の体は着実に老化しており、高齢の場合にはやはり早く第2子も妊娠出産をすべきと言えます。