胚には正倍数性胚、異数性胚、モザイク胚と3種類あります。モザイクとは1つの胚において2個以上の細胞で異なる遺伝子型を示す場合に呼ばれています。つまりモザイクの胚は正常染色体と異数性とが混在しており正直絶対に大丈夫とは言えない胚です。
モザイク胚は妊娠率が低下して遺伝子異常のリスクが高くなる可能性があります。
モザイク胚がある場合に移植すべきか迷うことがあります。
色々なデータが出ており過去にも記事にしましたが50%程度ならば移植すべきという意見もあります。
正常胚が無い場合にはモザイク胚は移植しても良いと言うことになります。
しかしその一方で不安もあります。異常がある可能性を考えるとどうすべきか、多くの議論が交わされています。
ただ異常がある部分は自然淘汰されるという考え方があり、これは病気と同じでアポトーシスやアレスト、また自己補正の機能で正常部分が修復していくことが多いと思われます。
その一方で現状では十分なデータが無い以上、正常胚が得られるまで採卵をする事も選択肢として入れる必要があるとも述べられています。
Fertil Steril. 2017 Jan;107(1):6-11.
Diagnosis and clinical management of embryonic mosaicism