拙著『なんだ、そうなのか! 経済入門』の読者の方から質問をいただきました。有難いことです。
「回転率を上げることで、薄利多売でも利益が出るというロジックをききますが、それは稼働率が高い事が前提ですよね?稼働率が高いと思えない深夜の牛丼屋等の原価計算はどういう考え方なのでしょうか。」
という質問です。

それに対し、下記の回答をしました。
「深夜の客は少ないかもしれませんが、深夜営業をやめれば客が減ることは間違いありません。つまり、深夜営業をすれば、店の家賃という観点からは稼働率が上がるのです。もっとも、深夜営業のコスト(人件費や光熱費)を払ってまで店の稼働率を上げたいか否かは、実際の数字を見てみないと判断が難しいと思います。」


回答は以上でしたが、チョッと補足しておきます。
深夜営業をやった場合の収入(深夜の売上げ)から支出(人件費、光熱費、材料費など)を差し引いた値がプラスなら深夜営業を行なうべき、マイナスなら止めるべき、ということになります。
損益計算に家賃が含まれないのは、「家賃は昼間の営業で回収し、夜は家賃が無料で営業できるから」と考えることが出来るからですね。
チョッと難しい言葉でいえば、「家賃は固定費なので、深夜営業を行なうか否かの判断には影響しない」ということになります。興味のある方は、拙著『なんだ、そうなのか! 経済入門』を御笑覧下さい(笑)。