「この泰平の世の中にあって命を懸ける、漢冥利に尽きるってぇもんじゃねぇか」

煙管職人になった元老盗を目こぼし
「その方が世の中心豊かになろうってものじゃねぇか」

蓑火の喜之助を見送って小房の粂八に「いたじゃねぇか、お前の大好きな血頭の丹平は」

「ばかも休み休みいえ、悪を知らぬものが悪を取りしまれるか」

「恩は着せるもんじゃない、着るもんだ」

「遺体がなくとも、墓は墓だ。墓をたて、その人を偲ぶ心があれば、それは立派な墓なのだよ」

「人の一生なぞというものは、まこと他愛のないものよ」

「皮肉なもので血気にまかせて人を殺めた男が、今は、この世になくてはならぬ医者になった。その男に父親を殺されて旅に出た若者は、世にも恐ろしい男になり、数え切れぬ罪を犯して死んだ」

「人とは、誠に妙な生き物よ。悪いことをしながら善いことをし、善いことをしながら悪事をはたらく」

夜鷹に人並みに扱って貰って嬉しいと言われ
「人並み‥面白ぇこと言うな。人じゃねぇか、お前さんも俺も。このおやじもさ。ははははは」

「オヤジ ご苦労」

「饅頭の餡が辛くなるわきゃねぇ」

「惚れなきゃダメさ。女にゃ心底惚れなきゃ、女の真の値打ちは判らねぇ」

「おのれが強いのだか、弱いのだか、わからなくなって来る。
その時におのれの剣術もようやく本物になるのだ」

「迷うな!躊躇うな!一歩も引くな!」

「おまさぼう」

相模の彦十を
「あいつは俺の宝だ」

【下段の剣】ラストで辰蔵も禁断の下段の構えをする時の顔
【盗法秘伝】フランキー堺に正体を知られた時の困り顔
【密偵たちの宴】ラストのイタズラな顔

「火付盗賊改方 長谷川平蔵である」