スウェーデンにも色んなNPO法人がある。

スウェーデンに引っ越して来た外国人(主に難民)のメンターになり、彼らがスウェーデンで仕事を見つけたり、生活に困らないようあれこれ指導するというプログラムがある。

 

 

これは行政が援助する範囲を超えて、個人同士が一対となり、片方がもう一方に相談役をかってでるというものだ。

例えば、シリアで学校の先生だった人が、スウェーデンでも教職につきたいという希望を持っているとする。そこで、既に教員として働いている人が、どのような道筋を通って仕事についたか、必要とされる教育(多くの場合大学で再教育を受けなくてはならない)、職場でのトラブルにどう対処するか、を一対一で相談に応じてくれるのだ。

 

とてもいいプログラムだと思う。

私がスウェーデンに来たウン十年前にはそんなプログラムはなかった。

就職の仕方やどんな学校に申し込むかは、職安やコミューンが紹介してくれる進路指導の専門家に聞けばわかる。しかし、職場のトラブルやあるあるについては誰も教えてくれない。その仕事をしたことがある人が、経験によってしかわからない技というか対処法がある。そんなことを予め教えてくれていたら、それは大きなアドバンテージになると思うのだ。

 

このプログラムを通じて、彼らが良いメンターに出会えたらいいなあと思う。

私は大学を卒業してから、普通の日本の会社に勤めたが、田舎では身の回りに会社員って人がいなくて、どうやって振る舞っていいのかを全然知らなかった。仕事を教えてくれた人は30代ぐらいの係長で、とにかく話が長くて要領を得ず、聞いているだけで眠くなって、聞きながら居眠りをすることもあった。大変失礼だったと思うのだが、どうしようもない。本当に自分に合っていない仕事だったのだと思う。今だったら「ちょっと手短にお願いします」と言えるのだが、その時は新人で右も左もわからなかったのだ。

 

「その世界での振る舞い方」を指導してくれる人がいるだけで、何も知らない新人に比べれば一気に道は開けるだろう。

政治家や芸能人に二世が多いのも納得だ。

 

 

 

 

スウェーデンの学校は、学期ごとに実習がある学校が多く、実習先では指導役の職員が付いて色々教えてくれる。この実習の経験で、卒業後の仕事が見つけやすくなる。

外国人で、成人再教育の学校に行くなら、絶対実習があるところを選んだ方がいいですよ。

 

 

 

まあ、時には何の助けにもならないどころか、毒にしかならないメンターもいるけど・・・。

 

(今日のスウェーデン写真)

 

ストックホルムから南に車で1時間ほどのところにある、Strängnäs市に遊びに来ました。

大聖堂の横にある公園にて

 

野外オペラ劇が行われていました。