東京に帰り、2週間が過ぎました。

今年の夏は、日本も、オタワも、お天気がはっきりしないようですね。

去年までは、とにかく暑い!という記憶しかないのですが、今年は、どんよりしたお天気が続き、雨も多い。

その分、気温は、マイルドで、助かることは助かりますが、でも、やっぱり、夏は、青空が似合うかな?


さて、例年どおり、ただ今、なっちゃんは、スケートのキャンプで、野辺山へ行っています。

3年目ともなると、お友達も、たくさんいて、スケートは大変だけど、キャンプ自体は、とても楽しみにしていました。

中学2年生になった彼女は、今年は、お部屋のリーダーに。

点呼をとったり、毎朝体温を計ったりするそうなのですが、

「ママ、ネームリストの漢字、読めないよお。」

「日本語で、(熱計って)って、どういうの?}

と、心配は尽きないよう(笑)


で、なぜ、なっちゃんだけか、と言いますと・・・・・・

実は、ちゃーちゃん、骨を折りました。


今週の水曜日、スケートのレッスンで、ダブルアクセルを跳んだとき、倒れこむように転んで、そのまま、立ち上がることができなくなってしまいました。

なんか、変な転び方だな、と思ったんですよね。

普通なら、着氷してから転ぶとか、お尻から、ドテンと落ちるとか・・・・。

でも、今回は、違っていました。うまく、説明はできないのですけれど。


先生に、抱えられて、戻ってきたちゃーちゃんは、泣きじゃくってしまって、何を聞いても、

「わからない・・・・・」ばかり。

タイツを切ってみると、腫れてはいるのだけど、それほど、酷そうに見えません。

私は、打ち身か捻挫ぐらいかと、思っていたのだけれど、先生方は、厭な予感を感じておられたようで、すぐに、救急車を呼んでくださいました。


救急車を待っている間、ちゃーちゃんに、どういう感じで、転んだのか、どういう風に痛いのか聞いても、相変らず、「わからない・・・・」ばかり。

でも、しばらくして、「ママ、転んだ時、クリックっていう音がした」

あちゃ~~~~


英語がお上手なクラブの先生が、英語で、

怪我をするのは、特別なことではないのよ。

ダイスケ・タカハシだって、酷い怪我をして、長い間スケートできたなかったけど、頑張っているでしょう?

と、一生懸命、慰めてくださいました。


で、救急車が到着。

隊員の方が、足のいろいろな部分を触って、「痛い?しびれる?何か感じる?」などと質問すると、

どこを触っても、痛くないと言うし、あれえ? やっぱり、打ち身だけなのかなあ??と、拍子抜けしたりしたのですが・・・・・・


救急で、病院に入り、まず、レントゲンを撮り、診察室で、写真を見ると、

ポッキリ折れていました。

左足のふくらはぎの骨に、斜めにスッパリと線が・・・。


救急で見ていただいた時の診断は、ギブスが取れるのに3~4週間。スケートを始められるのは3ヶ月後。

次の日に、紹介状をいただいて、近くの大学病院で見てもらうと、ギブスが取れるのに6週間、スケートを始められるのは、最低で2ヵ月後。


何でも、ふくらはぎにある細い骨の骨折だそうで、ここの骨は、回復が難しい場所だそうで、もし、大人だったら、手術が必要だ、と言われました。

でも、ちゃーちゃんは、育ち盛りの子供で、骨の回復力が早く、骨の折れ方も、砕けたり、ひどくずれたりしていなにので、様子の見ていかなければ、絶対とは言えないけれど、おそらく、ギブスで固定しておけば、自然に治るだろうというお話でした。


でも、2ヶ月、もしかしたら、3ヶ月、スケート禁止です。

折ったその時は、ショックを受けていたようですが、それでも、意外と、落ち着いていたように思うのですが、その夜、布団に入ってから、シクシク泣き始め、一晩中、泣いていました。

日本にいる間は、同じ部屋で布団を並べて寝ているので、何度も何度も、彼女のすすり泣きが聞こえてきました。

気持ちが興奮していて、眠れないようだったので、きっと、これからのことを、あれこれと考えて、悲しくなってしまったのでしょう。


折ってから4日経った今は、折れた痛みもなくなって、思いのほか、元気に過ごしています。


スケートを始めて4年。

特に、この2年は、突然に、生活の全てがスケート中心に動くようになってしまい、夏に、実家に戻っても、ゆっくり祖父母と過ごす時間もなくなっていました。

そんなとき、いきなり、2ヶ月間のオフタイム(最低でも)


時期から言うと、3ヶ月後に、セクショナルを控え、厳しいとは思うけど、ベストな滑りができれば、Eastern Challenge(西カナダ選手権)に進めるかもしれない、という所まで頑張っていたので、どれほど、悔しいか、と思うのですが・・・・・・、

でも、この数日、毎日、おじいちゃん、おばあちゃんと、トランプをしたり、ゲームをしたり、

スケートがあると、ゆっくり、夕食を作る時間もなく、食事も、外食になって、家族一緒に食べられないのですが、今は、毎日、4人(なっちゃんは、合宿でいませんが)で、楽しく食事をすることができるようになりました。


ちゃーちゃんには、可哀想だけど、きっと、この怪我は、神様が私達に、のんびりする時間をくれたのかなあ、なんて思います。

ちゃーちゃん自信も、この数年、あまりにトントン拍子に、そして、あまりに、急激に、前進し過ぎたので、少し、ゆっくり考える時間をもらったのかなあ・・・って。

まだ、若すぎて、この怪我をきっかけに、人生観が変る、なんてことは、ないかもしれないけれど、彼女は、彼女なりに、この怪我を、ポジティブに受け取ろうとしているように感じます。

この怪我で、ネガティブになったのは、怪我をした夜に、泣き続けた時だけ。


ところで、ジャンプのランディングで転んでの骨折だったのですが、折れたのは右ではなくて、左足。

不幸中の幸いです。やはり、ランディングの足を骨折すると、後々の影響が心配されますから。

ダブルアクセルで、身体を締めるため、両足を巻きつけるような格好で、跳ぶのですが、それで、足が絡みついた状態で落っこちたのでは、というのが、先生のお話。

ちょっとのことではないので、カナダのコーチ、シェリーに電話をしたのですが、

彼女、ものすごいショックで、

「Oh my God! Oh my God!!」の連発。

でも、彼女も、左足で、本当によかった、と繰り返していました。

何しろ、セクショナルに向けて、カナダに帰ったら、ラストスパートをかけることになっていましたから、シェリーのショックもわかります。


2ヶ月というのは、実に、微妙な感じ。

3ヶ月だったら、間違いなく、セクショナルは無理なのですが、2ヶ月だったら、結果は期待できなくても、とりあえず、出場できるかもしれない・・・・というギリギリの線。

私は、もう、今年は諦めて、ゆっくり、トレーニングをしていった方がいいと思うのですが、

もう、しばらくしたら、当人とお医者様の話をよく聞いて、結論を出すことになると思います。


それにしても、トレーニング中に、骨折だなんて、別の世界の話のように思っていたのに、我が家のちゃーちゃんに起こるとは・・・・。

怪我がつき物のスポーツとは、わかっていながら、自分の娘に起こるとは、想像しにくいですものね。


ちゃーちゃんは、時間が経てば治ると思いますが、こういう、一瞬の怪我で、競技人生を終わらせなければならないスケーターも、いるわけで、本当に、怪我って、恐いなあ、って思います。

ちゃーちゃん、なっちゃん始め、がんばっている全てのスケーターが、大きな怪我をして、悲しい思いをすることがありませんように・・・・、祈る思いです。