ケビン、今週も引き続き、靴の調整にCIAに来ていたようです。

月曜日には、3A、火曜日には、4回転を跳んでいたそうなので、調整がうまく進んでいるのだと思いたいですね。


カナダは、来月の初旬にChallengeと呼ばれるナショナル選考大会が(地区予選上位4名が進出)開かれるのですが、今年のシニア男子は、ナショナル進出枠18のうち、7人がバイだそうで、Challengeに出る選手の中からは、たった11人しかナショナルに進めません。

ということは、Challengeは、寂しい大会になるなあ。


もちろん、ケビンもバイがあるので、1月のナショナルまでに、靴・体調ともにベスト(に近い)の状態に持っていかれるといいですね。

今年のナショナルはKingston。

トロントから車で2時間半なので、見に行くかもしれません。


あ、もちろん、ちゃーちゃんがナショナルに進めたら、絶対に行くことになるけど、それは、それ。


でも、これが最後のシーズン(あるいは大会)なので、今年のChallengeでは、ナショナルに行かれるかどうかより、彼女が、思い残すことのない滑り、よかったなあ、と思える滑りができることだけを願っています。

私、ケビン・レイノルズ選手、大好きです。

今ほど人気選手でない頃、毎年、オタワのローカル試合に出場していて、その時から飄々とした雰囲気が、とても気なる選手でした。


今日、ちゃーちゃんのトレーニングを見にCIAに行くと、セッションが始まって、しばらくすると、物凄く線の細いスケーターが(後ろ姿しか見えないとき、背の高い女の子にも見えたりして)、スーッとリンクに入ってきました。

で、顔が見えると、なんと、レイノルズ選手。


怪我と靴の調整で、グランプリを棄権と聞いていたので、トロントのリンクにいるとは、ビックリ。


こちらはセクショナルが終わり、週末にしては、比較的空いているリンクで、ゆっくりとストローキングを始めます。

思いもよらず、ケビンのスケートが見られるなんて、すごくラッキー!。

怪我と聞いているけど、どの程度のスケートが見られるのかなあと、ちゃーちゃん、ほっといて、ケビンを凝視(苦笑)


ジャンプはダブル止まりで、試し試し滑っている様子なので、たぶん、靴の調整が、まだ、できていないのかなあ、と思って見ていると、リンクサイドにブライアン(スケート靴の調整や研磨をする人)が来て、何度も、靴を見せながら話し始めました。

このブライアン、パトリック・チャンも、(コロラドで滑っている間も、靴を空輸して)彼に研いでもらっていた、スケート靴のスペシャリストなのですが、ケビン、彼に靴を調節してもらいに、トロントに来ているようです。


ちゃーちゃん曰く、もう4,5日、毎日、CIAにブライアンと一緒に来て、靴の調整をしているのだそうです。


う~ん、ということは、未だに、靴が合っていないということか・・・・。

怪我もそうですが、こういう、本人の努力ではどうにもならないことで、トレーニングを中断しなければいけないのは、辛いですよね。

4回転を跳ぶような選手にとって、どれほど、靴の調整が繊細で微妙なものか、スケーターのちゃーちゃんにも、わからないみたいです。


ここトロントで、彼にピッタリ合う靴が見つかり、ナショナルには、万全の状態で臨めるようになってほしいです。

パトリックが今シーズンお休みなので、カナダ男子、一気に枠を減らす可能性ありですものね。

(で、来年、その1枠をパトリックに持っていかれたら、カナダ男子、堪らないですからねえ・・・・)


がんばれ、ケビン!

羽生選手、大変なことになりましたね。

羽生選手も、中国選手も、今後、大事にならないことを祈るばかりです。


今回の怪我について、カナダでスケートをしている娘がいる親として考えると、羽生選手が棄権をせず、演技を続行したこと、正直言って、驚きでしかありません。(中国選手の怪我の状況がわからないので、彼については、コメントできませんが)

怪我を押して出場した二人を非難するつもりは、全くありませんが、出場させることにした周囲には、言葉が出ないほど、怒りを感じます。


スピードもパワーも、比較にならない娘達のレベルでさえ、頭を打った時の衝撃は、物凄いものです。

現に、練習で転び、頭を打ち、ドクターから、2度とスケートをしてはいけないと言われ、リンクから去ったスケーターを知っています。

一度、重度の脳震盪を起こした場合、もし、再度起きると、非常に危険だからそうです。

日本では、自転車にしろ、スケートにしろ、ヘルメットをかぶっている人は、あまり見かけませんが、こちらでは、自転車は大人でも、たいていの人はヘルメットをかぶっていますし、子供は、ヘルメットなしでは、リンクにあがれません。

それほど、頭は、怖いものなのです。


試合や練習で、時々、転んで頭を打ってしまう子がいますが、コーチや、場合によっては親でさえ、リンクに飛び出して行き、抱きかかえて助けます。

中国を責めるつもりはありませんが、この事故が、カナダで起きていたら、対応が違っていたかもしれませんね。


今、いつもお邪魔させていただいているスケートブログを拝見したら、日本の元スケーターが、ウォームアップの時間を延長して、6人を2つのグループにしたらどうか、という提案をしていると書いてありました。

選手の安全を考えると、名案ですね。


実は、ちゃーちゃん、昨日と今日、セクショナル(日本でいうブロック大会)があり、今さっき戻ってきたところなのですが、なんと、今年から、公式練習が、6人ずつではなく、2つのグループで1つの練習になってしまいました。

セクションによっては、以前から、6人に1つの練習が与えられないところもあったのですが、Eastern Ontarioは、各ウォームアップグループごとに練習があったのに、今年は、それがなくなってしまいました。


今、日本は、空前のフィギュアブームですが、こちらは、年々、選手の数が減り、スケートカナダも、各セクションも、バジェットカットに必死です。

日本のように、観客を集められる選手もいないし、なんとかして、コストを減らそうと、躍起なのでしょう。


以前あったPre-NoviceとJuvenileのナショナルは、廃止され、西カナダ大会と東カナダ大会は、コストダウンのため統合され1つの大会になりました。


カナダにはたくさんリンクがあるとはいえ、アリーナを貸しきる料金は安いものではないでしょうから、大会の時間を、できるだけ短くしようと、あの手この手を考えるのでしょうね。

そんな中、、悲しいけど、ウォームアップの時間を延長するなんて、とっても実現可能とは思えませんね。


日本とカナダのスケート事情を見て思うのは、同じスポーツなのに、あまりにも、見る側も滑る側も、温度差がありすぎて、このスポーツ、このまま、普通に、スポーツとしてやっていけるのかしら??と感じてしまうほどです。

今年のジュニアグランプリ(名古屋)に、親しいスケーターがトロント(アルゼンチン代表)から参加したのですが、大盛況の会場に、ただただ、驚いてしまったと話していました。とてもスケートの試合会場とは思えなかったそうです。


オリンピック競技にもなっているスポーツは、ある程度、世界の中で、同程度の認識というか、概念というか・・・、うまくいえないのだけど、あまりにも、狭い地域だけの特殊なスポーツになってしまうと、何か、スポーツとしての発展が止まってしまうような気がして、なにか、心配になるのです。


どうして、日本ばかり、こんなにスケートがもて囃されるのか、本当に不思議。

カナダにだって、パトリックみたいなスーパースケーターはいるけど、

彼が、隣を歩いていたって、あ、パトリックだ、みたいな感じだものなあ。


ゆず君の件だって、もし、これがスケートカナダで起きていて、転んだのが、ゆず君じゃなかったら、おそらく絶対に棄権していたと思う。

だって、見ている人だって、誰も、あの状況で滑り続けた選手を賞賛するとは思えないし、(Crazy!とかI can't believe this!とか喚きそう)、関係者だって、責任問題になりたくないですものね。

それに、選手一人減ったって、テレビの視聴率が下がるわけじゃないしね。


結局、やっぱり、今の日本のフィギュア人気が、今回の結果を招いたとしか思えず、羽生選手には、ヒーローになんかになってもらわなくていいから、しっかり、身体を休めて欲しいと思います。