新橋演舞場へ(母と)
ひえ~~~度肝抜かれた
今まで通常の歌舞伎は
何度か観ているが…
スーパーが本当にスーパーで
スペシャル!パーフェクト!
伝統芸能をここまで
進化させられるのか~
今まで宝塚,ミュージカル,演劇
様々な舞台を観てきたけど…
舞台装置の大掛かりっぷり断トツ
回転による場面チェンジや
歌舞伎らしい上下移動はもちろん
豪快に破壊まであって仰天
当然、花道もある。
衣装の豪華さにも目を見張る
羽織りの立体感,芸術性
煌びやかな装束に心射抜かれる
歌舞伎独特(衣装の)早替りが早過ぎて
人が交代したのかと見誤るほど
1人2役の役者も演じ分けが巧過ぎ
後で確認して2役と知ったくらい
布使い,旗振り,立ち廻りもあれば
側転バク転の連続…
なんという身体能力!
今の歌舞伎はこんな事も
できないといけないのか
歌舞伎の見得切りや
ツケ(木)を打つ場面もありながら
台詞は現代語で分かりやすい
題材はヤマトタケル(日本武尊)
古代史に欠かせないけど
深く追求するのも大変そうで
知るのを後回しにしてきた人物
各地征伐を帝(父)に命じられ戦うという
ザックリ歴史の確認になりつつ、
古代人もやはり人なのだという
悲哀も感じられる脚本。
vs熊襲,蝦夷,相模,海神,山神と続くが
[大和はあとから来て]と
攻め入られた側の言い分や
生きる上で大事にしている事,魂が
台詞に込められていたり…
[新しい物を取り入れより良い国を]と
ヤマトはヤマトの理想。
でも方法は征伐なのだが…
歌舞伎役者の他の舞台でも
大和vs…を観た。
大和は冷酷に描かれがちな印象。
歌舞伎の発祥が出雲の阿国とすると
出雲系の人々なのか?
だからこその描き方?とは友人考察。
(一緒に観に行ったのではなく報告した、笑)
でも実はそこまで好戦的かどうかは
以前、出雲の展示を観て
少し印象が変わったのだよなぁ。
(大和から出雲へ金の冠贈っている)
しかし元々、古事記や日本書紀で
ヤマトタケルの行動については
征伐的に描いているのだよね?
(なぜ?箔付け?)
あと、熊襲について色々読むと…
熊襲=隼人と書く人もいれば
当時の九州の連合体と言う人も…。
隼人,アイヌ…渦柄が一緒!?
現代にも繋がる問題とも知った。
でも単純にvs縄文系かと言うと…
九州から畿内進出した神武天皇だし
本人もその母も
沖縄(伊平屋島)出身説が有り、
征伐や系統が謎謎になってきて
まぁ昔から色んな人種がいて
追求すれば縄文以前の民族に至るし
個々の伝承は人なのか喩えなのか?
…と解釈も様々に広がり
まだまだまとまらない。
歌舞伎に話戻して…
澤瀉屋(おもだかや)
主役ヤマトタケルはWキャストで
私が観たのは市川團子氏の回。
その父・帝役は、
本当に父の市川中車(香川照之)氏。
そもそもこの脚本演出は
さらにその父、市川猿翁氏。
(原作脚本は哲学者の梅原猛氏)
團子氏は超エリートなのだね。
(役者に疎くて今回で知った)
屋号は澤瀉屋。
客席から掛け声かかっていた。
現代人らしく高身長,小顔で
vsの人々(ずんぐり)との対比や
若者,子としての孤独哀しみが
より強調されるビジュアル。
ちなみに初演は1986年
スーパー歌舞伎をそんなに前から
演っていたとは知らなかった。
この映像では役者紹介程度。
スペクタクル度はこの100万倍
最後、宙を飛ぶのだが
派手なだけの見せ場かと思いきや
ちゃんと話に沿う意味があった。
神々しささえ感じた
ヤマトタケルは
宇宙(そら)へ飛んでいった
新橋では3/20までだけど
5月名古屋
6月大阪
10月福岡…と続く。
機会があったら迷わず
観た方がいい激推し
※動画追加
市川團子氏ver.