今日は、仕事でビブリオバトルをすることに。。


同じ職場の人にやるので・・・ハードル高い・・
だってみんなそれなりに読んでるし
そうなると
紹介するっていうのも微妙だし。。

それ知ってる~になるし

しかも、仕事でこれでもかぁってみんなや紹介しまくってるし。。

こっちの趣味思考ばれちゃってるし・・

もう悩んで悩んで・・・

これにしました。。

掏摸(スリ) (河出文庫)/河出書房新社

¥494
Amazon.co.jp

まぁいつもだったら絶対手に取らない系の暗黒ものです。

それなりに言うことを決めたのに

ビブリオバトルのルールである5分ではまったく話せませんでした。

あらすじ的には、天才的なスリ師の主人公が昔かかわった事件の黒幕である木崎という男に

また事件にかかわれというわれるって感じの話

その間に子どもにま万引きさせる母親と知り合ってしまい
その2人を人質というか

ターゲットのものをうまくすらないと
かかわっていた親子を殺すといわれる

親子に愛着があるわけではないけど主人公は、木崎の言うとおりに動いていく


今日うまく伝えられなかったところは

この話には運命っていうキーワードが最初から最後までついて回るんだけど

途中に木崎があるフランスの貴族の話をするんだけど

貴族が13歳の少年を奴隷として買ってくる

そしてその子の運命をノートに書いていく

そのノートにそって少年のまわりを動かしていく

最後に大人になって少年に

今までお前の身に起こった出来事は全部自分がしくんでいたことだっていう話をするだよね。


これが世の中の人間の運命は、握っている人間が(木崎)いて動かされてる(主人公)
だっていうことなんだよね。

主人公がスリになったのも運命
万引きをしていた男の子と主人公があったのも運命

そしてその運命を握っている人がいる

そこからは逃げられない。。一度落ちちゃった人間はもどれないってことも暗に言ってるんだけど


この小説・・・ここまで暗いし・・・つらそうなんだけど

読後が嫌じゃないんですよ。


たぶん主人公がすごく闇の生活をしてるのに染まっていないし

スリって犯罪をしてるんだけど
これがあまりにも綺麗なんだよね。。

そして最後にその運命に抗おう

最後の賭けにでるんだけど

そのキーポイントになるのが
木崎からすった500円玉なんだよね。


スリだったからこそ最後の希望を持てたっていうラスト。。


反社会的な小説だけど

それだけじゃない話でした。

大江健三郎賞をとって海外で翻訳されるだけあるなぁっと

しみじみ思ったのでした。