凍える牙
凍える牙
乃南 アサ
内容(「BOOK」データベースより)
 深夜のファミリーレストランで突如、男の身体が炎上した!遺体には獣の咬傷が残されており、警視庁機動捜査隊の音道貴子は相棒の中年デカ・滝沢と捜査にあたる。やがて、同じ獣による咬殺事件が続発。この異常な事件を引き起こしている怨念は何なのか?野獣との対決の時が次第に近づいていた—。女性刑事の孤独な闘いが読者の圧倒的共感を集めた直木賞受賞の超ベストセラー。


乃南さんの作品は最近はず~っと読んでませんね。
なんかマリーにはあんま合わないかも‥
読んだ後暗~い気分になるというか、どよ~んとしちゃうのがすごくイヤです。(特に波紋を読んだときはすっごい考えさせられました。そして、なんだか分かんないけどしばらく落ち込みまくりました。)

けど!!!この音道シリーズはなかなかおもしろかったです。(って相変わらず短編は読んでおりませんが)中年オヤジ滝沢と、気が強くてプライドの高い音道とのコンビは、ありきたりかもしれないですけど‥。初めはぶつかり合っていた二人が徐々に、信頼していく様子はよかったと思います。刑事という男社会の中でがんばる音道のこと応援したくなりました。それだけ音道には惹かれるものがあります。(同じ女性としてね)

内容紹介なんかを見てもらえば分かると思うんですが‥ 今回の犯人(ってゆーのかな?)はワン子なんですね~。マリーはウルフドッグなる動物を見たことないんでよく分かりませんが、きっとそれは②かっこいいワン子でしょう。それにとっても頭がいい!
このワン子と音道が湾岸線を一緒に走るシーンがとっても印象的です。東京~千葉のあの湾岸線を走るわけですよぉぉぉ(マリーもよく知ってる道なんでちょっと興奮しました(笑))
その後、公園でワン子と音道が見つめ合うシーンもグッときます。動物と人との友情って感じですね~。

ラストはちょっと悲しい結末なんですが、音道の今後に期待です!!

この本の主人公は間違いなく「疾風」です。(ワン子の名前ね)
みなさんも圧倒的な疾風の存在感を感じてください。

★★★☆☆