Q&A1777 第2子まで希望する場合の作戦は? | 松林 秀彦 (生殖医療専門医)のブログ

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生殖医療に関する正しい知識を提供します。主に英語の論文をわかりやすく日本語で紹介します。

Q 妻34才、AMH 6.66(自力排卵は出来る軽い多嚢胞性卵胞症候群)、夫38才(精子数200万~600万の高度乏精子症)
体外受精にステップアップ
フォリスチム75を8回150に上げ3回刺激。途中LH24 E2 1300となっ時点からガレニスト4回使用。採卵の結果、13個採れ、7個変性卵、6個成熟卵で1個分割停止5個培養中で途中経過は3日目でグレード2~3のものがあるようです。
D3の時点で左右8個の卵胞が見えていたので、それが変性卵となったと考えられますでしょうか。
また、今後胚盤胞で凍結しての移植を考えていますが、採卵については少しでも若いときに採卵し、良い胚盤胞を作っておいた方が、移植後に上手く着床しなかった時の次の候補とできたり、気は早いですが第2子の時に若いときの卵子を使えるかなど考えてしまいます。移植する前にもう一度採卵するか迷いが出てきてまして、医師としてどのような考えがあるのかアドバイスをいただけたらと思います。
今回の体外受精は全て顕微授精となりましたが、夫が偏頭痛の薬をやめたこと、ボクサーパンツからトランクスに変えたこと、サプリを使用したこと、どれが効いたのかは分かりませんが、夫の精子数は1700万となり、全て基準値ギリギリですが改善が見られてきています。また、食べ過ぎたときに精索静脈瘤が見られる傾向にあり、注意している状況です。自然妊娠も少しは期待できる状態にもなり、さらに迷いがでてます。経済的にももう一回は問題なくトライできそうで、自分でもどの方法が一番後悔しないか迷ってます。

A 超音波でみた卵胞のどれが変性卵なのか、どれが空胞なのかは全くわかりません。今回どのくらいのグレードの胚盤胞がいくつ凍結できたか不明ですので具体的な話はできませんが、第2子までご希望の方は、連続採卵することもしばしばあります。したがって、経済的にもう1回採卵できるのでしたら、もう一度採卵するのが良いと思います。それと平行して、泌尿器の男性不妊の医師に精索静脈瘤を診てもらい、オペも検討してみてください。もっと精子の状態が良くなれば、
自然妊娠のチャンスも増えますので、例えば第1子自然妊娠、第2子凍結胚盤胞妊娠なども狙えます。

 

なお、このQ&Aは、約4〜5ヶ月前の質問にお答えしております。