Q&A1794 43歳 、AMH<0.10 | 松林 秀彦 (生殖医療専門医)のブログ

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生殖医療に関する正しい知識を提供します。主に英語の論文をわかりやすく日本語で紹介します。

Q 妻43歳 夫42歳、AMH<0.10
41歳から治療開始、精子は特に問題なし、FSHは高い時で25、左卵巣にチョコあり。
採卵3回のうち自然周期移植1回陰性。生理2日目に卵胞確認、その2日後採卵、1個凍結でき桑実期胚移植1回陰性でした。
その後、子宮内膜ポリープを切除して1年経過したので、再発がないか子宮鏡検査をお願いし、慢性子宮内膜炎が分かり、服薬治療をしたのですが、完治したかどうかの再検査をお願いしたところ、年齢的に時間がないので治療を優先するとのことでした。DHEAとビタミンDはともに正常値でした(1年前)。こういった検査も、こちらから言わないとしてくれません。
採卵時、採れる卵胞は1個~2個です。最近では、特に誘発の薬も飲んでいませんし、1回の生理周期中に2回排卵があったり、今回も生理2日目に卵胞確認し採卵しましたが退行卵でした。そのせいか、生理周期 27~54日とバラバラです。右卵巣から採れた卵は分割まで行きますが、左はチョコがあるせいか、採卵しても受精まで行かない卵胞ばかりです。排卵の確認も自分でおりものの状態を見て検査薬をし、陽性がでるとあわてて病院に行くのですが、採卵に間に合わずタイミングを取ったりしています。AMHも低値で結婚も遅かったため、ダメ元で始めた治療ですが、卵胞が確認できると、またあと1回と期待してしまいます。私のような場合、どういった治療法が残されていますか。

 

A 文面からは偶然を狙った治療とお見受けしましたが、偶然ではなく必然を目指した作戦も考慮して良いのではないかと思います。つまり、条件の良い時に一度刺激周期をやってみる価値はあると思います。
また、慢性子宮内膜炎は、なかなか治らない方がおられますので、必ず治ったかどうかの確認が必要です。
DHEAと25OHビタミンDは正常とのことですが、それぞれ200以上と30〜50必要です。また、テストステロンの採血を行い20〜100あるかどうか確認してみてください。
 
なお、このQ&Aは、約4〜5ヶ月前の質問にお答えしております。