Q&A1836 38歳、顕微授精、子宮筋腫、流産1回 | 松林 秀彦 (生殖医療専門医)のブログ

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Q 38歳、顕微授精
始めて着床したものの、胎嚢確認後に流産してしまいました。その時の移植では、始めて朝晩のブスコパンを移植前から服用しましたが、新鮮胚盤胞移植5日目あたりに生理痛のような痛みを感じました。しかしながら着床したことから、効果はあったのかもと思っておりましたが、次の移植ではブスコパンを同じく移植前から服用しましたが、凍結胚盤胞移植5日目あたりに、強い下腹部痛を感じ生理痛用の痛み止めを飲みました。

①私の場合、着床期の子宮収縮が考えられると思いますが、子宮収縮抑制剤としてブスコパンの他に適用の薬は何がよろしいでしょうか。
②また、新鮮胚盤胞移植で始めて着床したのですが、凍結胚盤胞があと2つほどありながらも、新鮮胚盤胞移植に望んだほうが良いでしょうか。
③子宮筋腫の腹腔鏡下手術を2月に予定していますが、筋腫摘出後には子宮収縮は改善されると思われますか。

 

A その方の感覚ではなく、本来なら子宮収縮を計測(エコー動画あるいはシネMRI)してしっかり評価してからの子宮収縮抑制剤の投与をすべきだと思います。

着床期の子宮収縮の抑制としては、ブスコパンよりダクチルのほうが良いと思います。しかし、一度妊娠が成立してしまえば流産との関連はないものと考えます。

新鮮胚盤胞移植が適している可能性はありますが、せっかく凍結胚盤胞があるのですから、ダクチルを3錠/日服用して凍結胚移植をするのが良いでしょう。

子宮筋腫の術後に子宮収縮が改善される可能性はあります。

 

なお、このQ&Aは、約4〜5ヶ月前の質問にお答えしております。