Q&A1837 低AMH、高FSH、染色体異常20週死産1回、初期流産2回 | 松林 秀彦 (生殖医療専門医)のブログ

松林 秀彦 (生殖医療専門医)のブログ

生殖医療に関する正しい知識を提供します。主に英語の論文をわかりやすく日本語で紹介します。

Q 40歳、AMH 0.16(2016年)、FSH 45.8(2017年)、初期流産2回、死産1回(染色体異常+合併症有りの為、20週で死産)
1年前から自力での生理がきません。生理を注射で起こさせ、低刺激クロミッドでの採卵・移植しましたが、妊娠には至りませんでした。卵も採れたり採れなかったりを繰り返し、大変厳しい状態です。長年の不妊治療のストレスや焦り、死産の悲しみがあり、精神的に不安定で治療を続けられる自信がありませが、諦められません。 

以下3点を質問させて頂きたいと思います。
①前クリニックに凍結胚盤胞5CCが1つあります。確率は低いと思いますが、移植する価値があるのかどうか。
②低AMH高FSH、卵も採れにくい状態で、今後も治療を続けていけるのかどうか。
③精神安定剤を服用した場合、いつまで使えるのか。ドクターによって回答が異なり、混乱しております。


A

①せっかくある胚盤胞ですから、ぜひ移植してみることをお勧めします。CCでもチャンスはあります。

低AMH高FSHの方に、当院ではFSH調整周期で採卵を目指しています。他院でギブアップされた方もこの方法で卵胞発育することがありますので、ぜひトライしてみたいところです。

精神安定剤に限らず、薬剤は安全だから使うのではなく必要だから使うものです。使用する場合には、安全度の高い薬剤から順番に選んで行きます。したがって、医師それぞれの判断基準が異なりますから回答が異なって当然です。絶対的な評価はできません。

 

下記の記事を参照してください。

2012.11.17「☆妊娠中の投薬

 

なお、このQ&Aは、約4〜5ヶ月前の質問にお答えしております。