Q&A1866 片側の腎臓が機能していません | 松林 秀彦 (生殖医療専門医)のブログ

松林 秀彦 (生殖医療専門医)のブログ

生殖医療に関する正しい知識を提供します。主に英語の論文をわかりやすく日本語で紹介します。

Q 生まれつき腎臓が片方機能していないと中学生の時に分かりました。生理が始まってからずっと不順気味で、20代の頃多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)と診断され、ずっとピルを服用していました。
33歳で妊活を開始し、ピルをやめました。半年後のホルモン検査では正常値内でした。しかし、排卵がないようなのでクロミッド服用、1錠では排卵せず2回目では1日3錠服用しましたがまだ排卵しそうにないということで、もう1度クロミッド3錠を試した後排卵がなければ、注射で排卵を起こし、それでも無理なようであれば体外受精の病院へ転院を勧められています。妊活を開始してから1年くらい経過しています。
①排卵障害は腎臓が片方機能していないことと関係しますか。

②不妊治療をするにあたり別で腎臓の検査も必要でしょうか(以前大学病院で検査してもらった時は、生まれつきの人は一生そのままだから何か症状が起きた時に検査に来ればいいと言われました)。今のクリニックではホルモン検査以外の細かい不妊検査もしておらず、自己注射治療を今のクリニックですすめていくか悩んでいます。

 

A 片側の腎臓が存在しない場合には、生殖器の異常(奇形)を伴うことが少なくありませんが、機能していない場合には心配される疾患はまずないと思います。

PCOSと腎臓が片方機能していないことは関係しないものと考えます。

②現状では腎臓の検査は不要と考えます(大学病院の先生のお話の通りです)。

 

なお、このQ&Aは、約4〜5ヶ月前の質問にお答えしております。