Q&A1869 妻が高齢の場合不育症の検査は? | 松林 秀彦 (生殖医療専門医)のブログ

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生殖医療に関する正しい知識を提供します。主に英語の論文をわかりやすく日本語で紹介します。

Q 妻39歳、夫41歳ですが、妻が高齢の場合不育症の検査は必要ないのでしょうか。
31歳で結婚。その後すぐ、産科と不妊治療も取り扱う地元の病院にかかりましたが、1年間タイミング指導。結果出ず、体外受精も含めたステップアップ説明を受けていた月に妊娠、出産。当時妻33歳。妊娠中、11週で大量出血→入院。羊水が出なくなるまでの1週間入院しました。
第二子は希望していましたが様々事情があり通院せずにいました。妻37歳の時に自然妊娠→稽留流産。5週の診断を受けた後2週間後の診察前に多めの出血があり育っていないと言われ処置を受けました。
それから通院するようになりましたが、またタイミング指導1年。結果出ず人工授精4回から体外受精に進みました。体外受精はこれまでに4回で、2回目(妻38歳)と4回目(39歳)に陽性判定になるものの、2回とも、心拍確認→8週頃稽留流産になっています(4回目は特に検査はしていないけれどアスピリンを服用していました)。
医師には話していませんが、出産前と初回流産前に化学流産も3回経験しています。主治医は、高齢だから流産するのは仕方がない、不育症検査をしても意味ないと言います。それでもと大学病院に紹介状を書いてもらいましたが、そちらでも、出産経験があるし高齢だからと、不育症検査は受けなくてもいいのではという雰囲気でした。
また、貴院で不育症検査を受ける場合、不育症検査自体をしていなくてもオプション検査だけを受けられますか。オプションはあくまでもオプションだから、不育症検査全てを受けてからでしょうか。普通の不育症検査に対して医師から否定されるので、着床はするのだから、育っていけるように検査を受けるならオプションこそ受けた方がいいのかなと思ってこのように書きました。

 

A オプション検査は、主に着床障害の検査です。妊娠反応が出ている方は必ずしも不要と考えます。特に、慢性子宮内膜炎と子宮収縮検査は必要ないと思います。

逆に不育検査はぜひ行って欲しいと思います。30代の女性は決して高齢とは言えません。流産3回、化学流産3回は充分不育症と言えます。したがって、ぜひ不育症検査と銅亜鉛検査、ビタミンD検査の実施をお勧めします。

 

なお、このQ&Aは、約4〜5ヶ月前の質問にお答えしております。