Q&A1870 お腹の張りと早産 | 松林 秀彦 (生殖医療専門医)のブログ

松林 秀彦 (生殖医療専門医)のブログ

生殖医療に関する正しい知識を提供します。主に英語の論文をわかりやすく日本語で紹介します。

Q 31歳、二人目治療中
第一子はクロミッド内服によるタイミング法で授かりました。第一子妊娠中、20週頃からお腹の張りが頻発し、ウテメリン(子宮収縮抑制剤)を内服しておりました。24週頃からは四六時中張っている状態で、通院以外はほとんど家から出ず、ウテメリンを1日4錠服用しながらずっとベッドに横になって36週まで過ごしました。しかし、医師からは特に切迫早産であるとは言われず、39週での出産となりました。私が不安のあまり自主的に安静にしていただけで、安静指示もありませんでした。
このような場合、四六時中張りがあっても切迫早産になるとは限らないということでしょうか。確かめようがありませんが、もし安静にしていなければ、早産になった可能性は高いのでしょうか。また、早産への恐怖が強く、とても不安や緊張があったのですが、そのことも張りを増強させていたのでしょうか。

第二子を妊娠希望しておりますが、また同じことになるのではという不安があります。お腹の張りと早産の関係について教えていただけませんでしょうか。

 

A お腹の張りが早産をもたらす可能性はふたつあります。張りが頻繁あるいは張りが強いと、子宮頸管の短縮あるいは陣痛が起きてしまうことです。もし、前回の妊娠で子宮頸管短縮がみられなかったのでしたら、前者の可能性は否定できますが、後者の可能性は否定できません。従って、もし安静にしていなければ、早産になった可能性は否定できません(もちろん、やってみなければわかりません)。また、不安感が子宮収縮を引き起こす可能性もあり得ます。お腹が張る原因も明らかにされていませんが、張りやすい方は毎回の妊娠期間で張りますから、次回の妊娠でも注意が必要でしょう。ただし、自分でできることは安静にするくらいです。

 

なお、このQ&Aは、約4〜5ヶ月前の質問にお答えしております。