Q&A1952 夫がクラインフェルター症候群です | 松林 秀彦 (生殖医療専門医)のブログ

松林 秀彦 (生殖医療専門医)のブログ

生殖医療に関する正しい知識を提供します。主に英語の論文をわかりやすく日本語で紹介します。

Q   妻35歳、夫37歳
妻 周期は28日~30日、子宮筋腫あり、AMH 1.5
通院にてタイミング治療をしていましたが、なかなか妊娠せず。夫の検査を行ったところ、無精子症と診断され、さらに詳しく検査を行いました。遺伝子検査にてクラインフェルター症候群と診断を受けました。現在通院している病院ではクラインフェルター症候群だからこれ以上の治療をしてと難しいだろうと言われました。とてもショックで落胆しております。夫はもう諦めていますが私としては諦めたくないという気持ちが強く気持ちの整理がつきません。

夫の年齢を考えると治療は難しいのでしょうか。
もしも治療するとなるとどのようなものになるのでしょうか。期間、費用など。自分なりには色々と調べてみたのですが、先生のご意見を伺いたいと思います。

A   クラインフェルター症候群は、精巣から精子が見つかる確率が一般的には約40%(当院では50%弱)ですので、充分チャンスがあると思います。ぜひ、男性不妊の専門医の診察を受けてください。男性の年齢が若い方が精子回収率が高くなります。ぜひ早めに受診して欲しいと思います。

 
リプロでは、多くのクラインフェルター症候群の方がお子さんを授かっています。これには精巣精子採取術(TESE)と採卵が必要です。どちらも助成金対象の治療です。何もしないで諦めるのは勿体無いと思います。
 
下記の記事を参照してください。