Q&A1966 第2子希望、精神的に参っています | 松林 秀彦 (生殖医療専門医)のブログ

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生殖医療に関する正しい知識を提供します。主に英語の論文をわかりやすく日本語で紹介します。

Q 第2子希望、夫婦ともに31歳、3回胚盤胞を移植しましたが着床すらしません。


当時27歳 男性不妊、PCOS、高プロラクチン血症、低AMHあり。ロング法 顕微授精 採卵数18個→胚盤胞7個(4BB5個、4BC1個、4CB1個)
1回目移植で陽性判定。心拍確認前に稽留流産となり掻爬。
2回目移植で陽性判定。初期に絨毛膜下血腫になり、切迫流産にもなりましたが、長女出産。

第1子の時に採卵した胚を用いて2人目治療開始。
治療開始の検査は高プロラクチン検査のみで異常なし。
1人目の移植の時から全てホルモン補充周期で行っており、薬剤・移植日までに日数すべて同様。
1回目 陰性判定
2回目 陰性判定
2回の連続した陰性判定結果より子宮鏡検査実施。小さなポリープ1個あり。子宮内膜掻爬実施。ポリープからの病理結果は問題なし。
3回目 陰性判定

着床すらしないことから諸々の検査の相談をしましたが、私が通院しているクリニックでは着床障害などの検査は行っていない様子です。また、胚それぞれで違うため移植を繰り返すしかないと説明をうけました。残りの凍結胚は2個となりますが、着床すらしないことグレードは関係ないといわれますが希望がないように思えてしまいます。

・言われるがままに残りの2個の胚移植を行うか。
・このような場合は移植を行わずに、転院をし新たに採卵から行うか。
・2人目の治療の際には着床しにくい体質に変わることはあるのだろうか。
などなど悩んでおります。

先生のところでぜひ検査を行いたいという気持ちが1番強いのですが、九州在住・育児中・現在は専業主婦のため金銭的にもできるだけ抑えたいという勝手なわがままではあるのですが、厳しい状態であります。
 

A 第1子の時には必ず着床している方が、第2子で全く着床しなくなる場合には、着床障害が新たに生じた可能性が高いと思います。このような場合には、ぜひ当院のオプション検査を受けることをお勧めします。とくに慢性子宮内膜炎の検査は必須です。慢性子宮内膜炎が出産後に生じることがあります。慢性子宮内膜炎が生じると、全く妊娠反応が出ないか出ても少ししか出ません。

 

オプション検査には、慢性子宮内膜炎検査、子宮収縮検査、銅亜鉛検査、25OHビタミンD検査、不育検査があります。当院でオプション検査を受けて、残りの胚移植されることをお勧めいたします。

 

なお、このQ&Aは、約3ヶ月前の質問にお答えしております。