Q&A1976 妊娠16週、ヘパリン、アスピリン継続中でビタミンKは? | 松林 秀彦 (生殖医療専門医)のブログ

松林 秀彦 (生殖医療専門医)のブログ

生殖医療に関する正しい知識を提供します。主に英語の論文をわかりやすく日本語で紹介します。

Q ヘパリン、アスピリンは血栓予防ですが、納豆などビタミンKの多い食品は摂取しても良いのでしょうか。あと、DHCが多いサプリも飲んでいますが、今更ながら怖くなりました。現在胎盤に少し血栓はみらるのですが、酷くはありません。血流も問題はありません。経過観察で、増えなければ大丈夫いうことでした。

 
A ビタミンKは血液凝固カスケードの補酵素として働きますので、血液凝固が正常に働くのを助けるものです。あくまでも補助的に働くものですから、ビタミンKを過剰に摂取したとしても血液凝固が亢進することはありません。しかし、ビタミンKが不足すると血液凝固が上手く行かなくなります。したがって、ビタミンKの多い食品は摂取して頂いて構いません。
 また、DHCではなくDHAのことだと思いますが、ドコサヘキサエン酸(Docosahexaenoic acid、DHA )は、お魚に含まれているもので、妊活に必要とされており、下記の作用が報告されています。
  1. 学習機能向上作用(記憶改善、健脳作用)
  2. 制がん作用(特に乳がん、大腸がん、肺がん等)
  3. 血中脂質低下作用(コレステロール、中性脂肪)
  4. 網膜反射能向上作用(視力低下抑制)
  5. 血圧降下作用
  6. 抗血栓作用(血小板凝集抑制作用)
  7. 抗アレルギー作用
  8. 抗炎症作用
  9. 抗糖尿病作用(血糖値低下)

 

なお、このQ&Aは、約3ヶ月前の質問にお答えしております。