レース後の 輝く夜に 君がいる~2013北海道マラソン完走記5 | 神社仏閣旅歩き そして時には食べ歩き

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還暦を過ぎて体にトラブルが出始めて、ランニングを楽しめなくなりました。近ごろはウォーキングに軸足を移して道内の神社仏閣を巡り、御朱印を拝受したり霊場巡礼を楽しんでいます。いつかは四国八十八ヶ所巡礼や熊野詣をすることが夢です。by おがまん@小笠原章仁

(5)許容範囲

 ここまでは上りだったこともありペースが上がらないのは無理もありません。ここから続く緩やかな下りでいかに無理なくペースを上げるかにかかってきそうです。

 最初の給水所を迎えましたが、大混雑です。序盤のテーブルは避け、後半のテーブルを目指します。そして走行ラインの穴を見つけて、できるだけ他のランナーとの接触を避けて水を取るためです。

 足元にはランナーが捨てた紙コップが絨毯のように敷き詰められ、これが滑りますから注意しなければなりません。大会側からは紙コップをゴミ箱に捨てるようにとパンプレットなどに書かれているのですが、なかなかそれが守られません。さらに招待選手が使ったスペシャルドリンクのボトルも捨てられています。これを踏むと危険なので、こうした足元にも注意をしながら走らねばなりません。給水所では本当に気を使います。

 無事に給水所を通過して先を急ぎます。

 私が初めて北海道マラソンに参加した2003年以降、スタート地点もゴール地点も変わりました。コースも大幅に変わりました。でも変わらずに走っているのがこの平岸通りです。コース周辺の皆さんにはいつもいつも迷惑をかけていますが、沿道につめかけてくれるみなさんはいつも熱く温かく声援を送ってくれます。その声援に後押しされて徐々にペースが上がり始めました。

 6kmは5分29秒、7kmは5分22秒、8kmは5分38秒。それなりにペースは上がってきました。この流れに乗っていけばなんとかなりそうです。

 コースは創成トンネルに入ります。中はものすごく蒸し暑く、気持ち悪くなりそうです。しかし1km近い延長がありますから簡単に抜けることはできません。我慢をしてじっくりと走ります。

 トンネル内で迎えた9kmのラップは5分34秒でした。昨年は9km地点の場所が大きくずれていて3分台のラップを記録しましたが、今年はちゃんとした位置に設置されていたようです。

 トンネルを抜けると空気の味が違いました。いや、味が違うどころではありません。気温すら違うように思えます。抜けた途端、ひんやりとしました。

 空を見上げると、スタートの時には広がっていた青空がすっかり消えていました。なんだか空気そのものも変わってしまったような気がします。雨が近づいてきているようです。

 でもスタート前は晴れていたからよしとしましょう。スタート前から降られてしまうと走る気がなくなってしまいますが、走り出してからの雨ならば諦めもつきます。でも雨に当たらないにこしたことはありません。なんとか走り終えるまで降らないようにと祈りながら走り続けました。

 10kmのラップは5分46秒と少し落ちました。創成トンネル出口の上り坂のせいだろう、ということにしておきます。

 10km地点の通過タイムは1時間01分38秒です。ネットタイムでは57分09秒です。サブフォーを目指すなら悪くとも55分で通過しておきたかったのですが・・・。この間の5kmも27分49秒と思ったほどには上がっていません。ピンチは続いています。

 10km地点を過ぎてまもなく、コースは左折します。昨年まではこのまままっすぐ北24条まで走ってから左折して西に向かったのですが、今年は北8条通を左折していきます。ここが今年コース変更となった部分です。

 北8条通では新設となったファンランとマラソンのコースが分離されます。西にまっすぐ向かうマラソンは右側の車線。そしてこの先を左折して道庁のゴールに向かうファンランは左側の車線を走ります。F、Gのブロックからスタートしたファンランでも、速い選手はすでに何人か私を抜き去っています。

 ファンランとの分岐点を過ぎてコース上にはマラソンの選手だけとなります。11kmのラップは5分57秒まで落ちてしまいました。ペースダウンの原因はわかりませんが、なんとかペースを戻すように努めます。すると12kmは5分41秒、13kmは5分42秒と、おおむね4時間のペースに戻りました。でもレース前のイメージではもっと速く走っているはずでしたが・・・。なんとかこのペースを最後まで維持しなければなりません。

 ちょっと気持ちが入ったせいでしょうか。それとも武蔵女子短期大学前での応援に胸をときめかせたせいでしょうか。14kmは5分22秒とあがり、15kmも5分35秒といいペースをキープしています。

 15kmの通過タイムは1時間29分55秒。この間の5kmは28分17秒です。ギリギリで許容範囲といったペースでしょうか。勝負どころはまだまだ先です。でもこのあたりから、徐々に腰痛が気になり始めました。(つづく)


(6)併走


(1)チャレンジ
(2)対決前夜
(3)青い空と黒い雲
(4)隙間がない