10度目の ゴールは笑顔で LOVE&PEACE~2014北海道マラソン完走記6 | 神社仏閣旅歩き そして時には食べ歩き

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還暦を過ぎて体にトラブルが出始めて、ランニングを楽しめなくなりました。近ごろはウォーキングに軸足を移して道内の神社仏閣を巡り、御朱印を拝受したり霊場巡礼を楽しんでいます。いつかは四国八十八ヶ所巡礼や熊野詣をすることが夢です。by おがまん@小笠原章仁

(6)気持ちはますますハイになり

25キロまで

 沿道は大観衆で埋められています。そこから次々と声援が飛んできます。可能な限りその声援に応えてエネルギーを充填します。

 ここ数年の北海道マラソンには「つらい」というイメージしかありませんでした。特に昨年は新川通に入るあたりで戦意をほとんど消失していましたから、このあたりではもう苦しくなっていたのかもしれません。

 しかし今年はここまでのメンタルのコントロールがうまくいったようです。心が非常に充実していることを感じました。

 そんなメンタル面のパワーを引き出してくれるのはやはり応援の力です。沿道からの声援。仲間たちからの応援。そしてランナーズアップデートを注視しながら応援してくれるネットの向こうの皆さん。そうした応援の力が私のパワーを最大限に引き出してくれます。

 16kmのラップは5分30秒でした。相変わらずいいペースをキープできています。

 琴似栄町通から新琴似2条通に入るとまもなくチームクレタの皆さんが毎年応援している場所があります。今年はここでLRS北海道のフリージアさんも応援をしてくれています。

 例年は新川通で応援してくれているフリージアさん。いつも往路でフリージアさんの前を通るときは元気なのですが、復路では弱った姿を見せてしまっています。この場所だと、往路ではより元気な姿を、そして復路ではより弱った姿を見せることになってしまいそうです。とびきり元気な姿を見せて通過しました。

 新琴似2番通も多彩な応援を楽しめるところです。ハイタッチをせがむ子供たち。椅子に腰掛けて応援をしてくれる老人たち。そして地域の住民の皆さん。分け隔てなく私たちランナーを応援してくれます。これが道マラマジックの原動力です。こうした応援の力は、間違いなく自分の中に眠っている力を引き出してくれます。

 17kmは5分27秒、18kmは5分23秒。1週間前の北商ロードレースではラストスパートをして苦しかった地点です。でも今日は非常に楽に走れています。むろん足も腰も痛みなどが出始めています。しかしそんなことが気にならないくらい気力が充実しています。

 気分の高揚とともにペースが上がりだしているようです。でもまだまだレースは序盤です。最大の山場といえる新川通にも入っていません。新川通を走り終えるまでは軽く走って、そこからが勝負のロングスパートです。ちょっとはやる気持ちを抑えにかかりました。

 西野屯田通にはURCの施設エイドが出ていました。URCの会長さんから「コーラもあるよ」と声をかけられましたが、「まだ大丈夫です」とお断りして通過しました。

 西野屯田通を抜けるといよいよ新川通に入ります。まもなく迎えた19km地点は5分32秒というラップで通過しました。落ち着いたペースに戻りました。

 昨年までの私は、いや、昨日までの私は、この新川通に対して大きな苦手意識を持っていました。北海道マラソンの試走会を行って新川通を走るときでさえ、距離に関わらずつぶれてしまい、いいイメージはまったく持てずにいました。

 ところがどうしたことでしょう。新川通の景色は例年と変わっていないにもかかわらず、別のところを走っているような気がします。今年もここでつぶれてしまうのではないだろうかという不安も吹き飛んでしまい、この長い直線道路を多くのランナーが埋め尽くしていることに面白さを感じるような気分です。

 20km地点の通過タイムは1時間55分58秒です。この間の1kmは5分34秒と、理想的なペースです。この間の5kmは27分26秒です。また若干上がりました。

 21kmは5分24秒と上がってしまいました。まもなく中間点を通過しましたが、タイムは2時間01分52秒でした。

 単純に倍にすると4時間4分近いタイムとなります。しかしスタートロスもありますので、ここまでのネットタイムを見ると1時間58分台となります。後半もペースを落とさなければネットタイムでのサブフォーは十分狙えます。場合によってはグロスタイムでのサブフォーも狙えるかもしれません。

 もしもタイムを狙うなら、冷静に5分30秒程度のラップを維持して終盤のロングスパートにかけるべきかもしれません。でもこのとき、私はあまりにも気持ちよく走っていました。こんなに新川通を楽しいと思えたのは初めてのことでした。

 私はその感覚を大切にすることにしました。せっかく苦手な新川通を楽しく走れているのですから、やりたいようにやらせてあげよう。そう思ったのです。5分30秒というペースに縛られることをやめて、感覚的に一番気持ちのいいペースで走ることにしました。

 22kmは5分26秒で収まりましたが、あまりにも気持ちがよくなりすぎたのでしょうか、23kmは5分10秒というラップを刻んでしまいました。これはさすがに速すぎたかもしれません。

 調子に乗りすぎたか、24km地点は見落としてしまいました。25kmを通過したラップを換算すると5分28秒平均です。いい感じのペースに落ち着きました。

 25kmの通過タイムは2時間22分54秒、この間の5kmは26分56秒です。ついに27分を切りました。気持ちはまだまだハイになっていきます。(つづく)


2011北海道マラソン
2011北海道マラソン


(7)コーラで復活


(1)今年もやっぱり珍道中?
(2)前日練習会
(3)カウントダウン
(4)順調なすべり出し
(5)不安になるほど順調