三度目の 正直めざし 全力で~2014フードバレーとかちマラソン完走記3 | 神社仏閣旅歩き そして時には食べ歩き

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還暦を過ぎて体にトラブルが出始めて、ランニングを楽しめなくなりました。近ごろはウォーキングに軸足を移して道内の神社仏閣を巡り、御朱印を拝受したり霊場巡礼を楽しんでいます。いつかは四国八十八ヶ所巡礼や熊野詣をすることが夢です。by おがまん@小笠原章仁

(3)ペースがなかなかあがらない

 スタートラインを越えるまで41秒かかりました。しかしこのくらいは想定の範囲内です。私は1番右側をゆっくりと走り始めました。

 スタート直後は流れもよくありません。ですから私はゆっくりと孫たちを探すことができます。しかしなかなか家族の姿は見つかりません。平原通のコースを走り終えて右に曲がるその手前にようやく発見をしました。

 私は手を振ってアピールしながら通過しました。奥さんと娘はすぐに気がつきましたが、孫姫たちは反応が薄く、気づいたのかどうかわかりませんでした。もしかして帽子をかぶっているためじいじと認識できなかったのでしょうか。

 あらためてアピールをしたいところですがレース中です。スタート直後の混雑の中、立ち止まったり逆走したりするわけにいきません。ゴールで会うことを楽しみにして、先を目指します。

 3回目の大会ですが、年々参加者は増えています。そのようなこともあってか、コースは人がびっしりと埋まっておりなかなか思うように走れません。でも並んだブロックは85分~104分というブロックです。周りがばらけてくれば、全体の流れもいいところに落ち着くはずです。

 そう思いながら走るのですが、なかなかペースは上がりそうにありません。ちょっとストレスを感じながらの走りとなりました。

 やがて1km地点の表示が目に入ります。時計を止めると、5分55秒をさしていました。スタートロスを除いても5分15秒と、想定より遅いペースです。スタート直後で混雑していたことを考えるとギリギリ許容範囲といったところでしょうか。

 今日の目標タイムである1時間44分台を出すには、キロ5分を切るペースで走らなければなりません。いきなり1分の借金を背負ったことになります。これを少しずつ支払いながら、貯金を殖やしていく必要があります。少しペースをあげにかかりました。

 無理な追い越しはしないものの、スペースを見つけながら少しずつ前のランナーを抜いていきます。コース取りを気にしていたせいでしょうか、2kmの表示を見落としてしまいました。そして3km地点で確認したタイムは15分44秒でした。

 この間のペースはキロ4分55秒です。かろうじて5分を切るペースになりました。しかしスタートロスもありますから、グロスタイムではまだキロ5分を大きく超えるペースです。早くグロスでキロ5分を切るタイムにしないと安心できません。私はさらにペースアップを図りました。

 しかし頑張っている割には思うようにペースが上がったという実感がありません。ちょっと気持ちが焦り始めます。

 そんな私を落ち着かせてくれるのが沿道の大声援なんです。ここ白樺通は大勢の市民の皆さんが詰めかけて応援をしてくれています。霧雨交じりで気温は10度前後。走っている側にはベストコンディションですが、沿道から応援するコンディションとしてはけっしていいとは言えません。今年の気象条件ならば沿道の応援は少ないのではないかと思っていました。

 ところが沿道には例年と変わらない大勢の市民の皆さんが詰めかけていました。そして拍手をしたり声をかけたりハイタッチをしたりと、元気な応援をしてくれます。そんな応援に後押しされながら気持ちよく走ることができました。

 しかし残念ながらラップは思うように上がりません。4㎞のラップは4分49秒、5㎞のラップは5分ちょうどにとどまりました。5㎞のタイムは25分43秒。ネットタイムにしても25分02秒と、キロ5分を切ることができません。このままでは目標達成は難しいと思い、少し焦ってしまいました。

 5㎞で25分を切れなかったため、私は覚悟を決めました。後半つぶれてしまうことを覚悟して、突っ込んでいこうと。

 このあたりまでくると周りもスタート直後と比べたらばらけてきています。そのため自分の走りやすいペースで走れるようになっていました。私は意を決してペースを上げにかかりました。

 その甲斐あってか、6㎞は4分53秒、7㎞は4分46秒と、ペースが上がってきます。しかし4分46秒というのはペースを上げ過ぎたかもしれません。でももう手遅れです。行くところまで行くしかありません。7kmの通過タイムは35分22秒と、まだ平均ラップは5分を切れずにいるのですから。(つづく)


(4)ハイタッチの力


(1)走る前からヘトヘトに
(2)一歩を踏み出す