三度目の 正直めざし 全力で~2014フードバレーとかちマラソン完走記5 | 神社仏閣旅歩き そして時には食べ歩き

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還暦を過ぎて体にトラブルが出始めて、ランニングを楽しめなくなりました。近ごろはウォーキングに軸足を移して道内の神社仏閣を巡り、御朱印を拝受したり霊場巡礼を楽しんでいます。いつかは四国八十八ヶ所巡礼や熊野詣をすることが夢です。by おがまん@小笠原章仁

(5)スイーツエイドに救われて

 帯広南商業高校の皆さんのおかげで元気は出たものの、ようやく3分の2を走り終えたところです。足が上がらないと感じているのに、まだ3分の1も残っています。

 しかしこのあたりから徐々に沿道の応援の人も増えてきます。そうした皆さんからの声援に私は積極的に応えます。ときにはこちらから手を振って応援を引き出します(笑)。

 そのように沿道の力を利用してペースダウンを最小限にするよう努めました。

 15km地点の表示は見落としてしまいました。おそらく給水所のあたりにあったのでしょう。ラップが落ちているのか落ちていないのか気になりますが、落ちていないと思って走るよりありません。

 ウェアに刻み込まれている「Let's Run with a Smile!」の文字。これを実践するために、苦しくなってからでも、いや、むしろ苦しいからこそ笑顔を作ります。

 そもそも私が笑顔にこだわって走るようになったのは、沿道の皆さんへの感謝の気持ちを伝えるためだけではありません。苦しいときに苦しい顔をして走るよりも、苦しいときこそ笑顔で走った方が、少しでも苦しさを和らげることができるからというのがその理由です。今こそ、私は笑顔で走るべき時なのです。

 アルバータ通に別れを告げて、交差点を右折すると白樺通に入ります。あとは5kmあまりのほぼ直線コースを走りきるとゴールはもう目の前です。この白樺通に入りますと沿道の応援も一段と増えます。そしてこの先には数箇所の私設エイドもあり、スピードを落とさずに通過するのも心苦しくなるコースです。

 白樺通に入るとまもなくスイーツの街帯広を代表するお菓子屋さんのひとつ、六花亭西帯広店の前を通過します。ここにはなんと、スイーツエイドが出ていました。

 甘党男子の私としては、これを見過ごすわけにはいきません。一番目についたストロベリーチョコホワイトを取って口の中に放り込みました。フリーズドライの苺をホワイトチョコレートでコーティングしたこのお菓子。チョコの甘さと苺の酸味がなんともいえないお菓子です。

 他の人の話によると、ここに出されていたほかのお菓子は、食べやすいように一口大にカットされていたそうです。なんとも嬉しい配慮です。

 昨年まではあったっけ?そんなことを考えながら走っていましたが、予想外のスイーツエイドに俄然元気が出てきました。

 16km地点でラップを確認します。この間の2kmのラップは9分33秒でした。キロ4分47秒くらいです。4分50秒を切っていますからまだペースは落ちていません。大丈夫です。

 走っているときはそんな計算はできませんでしたが、14km~16kmを同じペースで走ったとして5kmごとのラップを見ると次のようになります。

スタートロス 0分41秒
0km~5km 25分02秒
5km~10km 24分25秒
10km~15km 23分23秒

 折り返しを過ぎて下りになったということもあり、ラップはいい感じに上がってきています。このままペースを守っていければ、目標は達成できそうです。問題はペースを守ることが今となっては大変だということですが・・・。

 六花亭のスイーツエイドで元気を取り戻しましたが、この先白樺通では帯広信金のエイドが2か所と西陵中学校のエイドが出ているはずです。これらの私設エイドをフルに使いたい気持ちはあるものの、今日は目標タイムと戦っているところです。私設エイドの楽しみは、スイーツエイドのストロベリーチョコホワイトを食べただけで満足しておきましょう。

 白樺通は切れ目なく応援の人が続きます。私はコースの左端を走り、声援に応えます。手を振って「ありがとう」と言いながら走ると、次々と応援の人々から声をかけてもらえます。その声に背中を押してもらいながら走ります。時には手を伸ばしてくる人もいて、ハイタッチを交わしながら走ります。

 そうした甲斐があって17kmのラップは4分39秒に上がりました。限界と思えた状態でこのラップには驚きました。体の状態はどんどんつらくなっていてラップが急激に落ちたとしても不思議はありません。それなのにこんなラップで走れるとは、やはり応援の力はすごいですね。

 もうひとつ、私は忘れていたことがありました。栄通の急な坂は意識していましたが、コース全体が折り返し点まで上り基調で、折り返してからは下り基調です。序盤のペースが上がらなかったのはその影響もあったかもしれません。逆にこうして体は限界なのにペースが落ちているようで落ちないのは、下り基調のコースの効果もあるのかもしれません。

コース

 18kmのラップは4分43秒と少し落ちましたが、全体的には悪くありません。残り3kmあまり。このペースを維持すれば、目標を大幅に上回りそうです。

 しかし体はますますきつくなってきました。(つづく)


(6)孫姫とのゴール


(1)走る前からヘトヘトに
(2)一歩を踏み出す
(3)ペースがなかなかあがらない
(4)ハイタッチの力