どうもぱちんこ特許チャンネルです。
前回の続きです。
まだ読んでいない方は先に前編をどうぞ。
→前編のつづき
3.規制の前兆?
なぜ「規制と緩和」の話をし始めたかと言うと、ちょうど今のタイミングが規制の前兆に入りやすい「高確率ゾーン」だからです。
パチンコは「新解釈基準」、スロットは「6.1号機基準」が認められ、(コロナという甚大な問題を除けば)開発自由度が高まる今が一番開発者のテンションが上がるタイミングです。
・・・でもちょっと待って下さい。
こういう気が緩む時こそ一番危ないのではないですか?
過去の失敗として、パチンコではMAX機でやりすぎちゃった問題、スロットではサブ制御でやりすぎちゃった問題などにより今があるわけです。
パチンコ業界の歴史が「規制と緩和の歴史」であると言いましたが、それはつまり、せっかく緩和されてもまた規制されている、ということです。
もちろん「規制と緩和」が繰り返されているということは、逆に「規制されても緩和されるじゃん」と思うかもしれませんが、勘違いしてはいけないのは、規制された内容は基本的に「不可逆的」であり、緩和された内容は「可逆的」である点です。
・・・いかん、ついクセで難しい言葉を使ってしまう。
簡単に言うと、規制された内容はもう2度と復活しないけど、緩和された内容は「射幸性」という伝家の宝刀でまたいつ規制されてもおかしくないということです。
「でも確変5回リミッターも確変65%規制も結局撤廃されてるじゃないか!」
「そうだそうだ!」
・・・たしかに。
でもよく考えて下さい。
規制される度に我々が動き回れる範囲(設計可能な範囲)は確実に小さくなっているんですよ。
自粛前にスロットの青鬼でボコボコにやられた私が青鬼で例えてあげましょう。
【ルール】
・学校で鬼ごっこをしてとにかく青鬼から逃げられたらOK(スロットとは逆)
・逃げられる範囲は学校の敷地内すべて
↓
<机や椅子をグチャグチャにするので規制が入る>
↓
【ルール追加】
・逃げられる範囲は教室以外
↓
<花壇を踏み荒らしたり土足で校内と校外を行き来したりするので規制が入る>
↓
【ルール追加】
・逃げられる範囲は校内のみ
↓
<階段で走るのは危ないので規制が入る>
↓
【ルール追加】
・逃げられる範囲は1階部分のみ
・やっぱり教室も使っていいことにする
↓
<廊下を走るのは危ないので規制が入る>
↓
【ルール追加】
・逃げられる範囲は教室のみ
・・・はい、今この状況です。
青鬼は目の前ですね。
コーナーに追い詰められないようにフットワークを使ってがんばりましょう。
一度は教室を使うことを禁止されたものの、やっぱり教室を使ってもよくなった。
↓
一度は確変継続率の上限が65%になったけど、やっぱり65%以上でもよくなった。
一点のみを見ると一度NGになったものが再びOKになったように見えますが、それ以外のルールが大きく変わっていることを考慮しないといけません。
そして、そのルール変更のきっかけが自分たちの行動にあるということも考慮しないといけません。
4.日工組と日電協の対応
すべてを把握しているわけではありませんが、「2.直近の状況」で問題点として挙げた2つ(①a~c時短問題、②適合率問題)については組合が対応策を検討しているようです。
これは普通に考えて放置しておける問題ではないので、対応策を検討中と聞いても特に驚くことではありません。
私が伝えたいのは、「組合では○○について話し合われてるんだぜ」とか「そんなこと知ってる俺SUGEEEE!」ということではありません。
少し前にもありましたよね。
「2,400枚規制が撤廃されるかも」→「2,400枚規制が撤廃されるらしい」→「2,400枚規制の撤廃が決定!」みたいな伝言ゲームが。
私は「目の前にある問題に対して、組合はしっかり対応策を検討している」と言っているだけであり、それ以上でもそれ以下でもありません。
以前であれば、目の前に問題があったとしても「そんなの言われてからでいいじゃん」とか「うちだけ自粛しても結局他にやられたら損するじゃん」といったようにギリギリまで利益優先で行動していたイメージがあります。
まあそれが規制につながってきたわけなんですが。
それがここ最近は本当に足並みを揃えて頑張ろうとしている場面を多く見かけるようになりました。
会社の規模も経営戦略も諸々の考え方も違う多くのメーカーが集まる中で、しっかり話し合いを進めて答えを出せているのは本当にすごいことだと思います。
話し合いの結果がどうなるかはわかりません。
いずれ組合側から正式に発表があるかもしれませんし、発表はしなくとも適合率の数字に表れてくる(当選者の発表は発送をもって・・・てやつ)かもしれません。
これについては見守るしかないです。
【結論】
昔に比べて組合の意識も良い意味で変わってきているようで安心しました。
なお、組合関係者の方がこのブログを見る可能性も考慮して、日工組と日電協の考え方を分けずに書きました。本当は少し差があって完全に一致しているわけではありません。
どちらがどうと言うつもりはありませんが、両者ともに未来志向で「問題が具現化する前に対策する」という考え方を共有できれば、業界の歴史もまだまだ続いていくように思います。
今日はここまで。
それではまた。