どうしても見たかった白井晃さん演出の「オセロ」(世田谷パブリックシアター)、

レミゼ真っ最中のハードリピの合間に行ってまいりました!

 

星空 http://setagaya-pt.jp/theater_info/2013/06/post_313.html (←クリックどうぞ)

 

 

 

【キャスト】

 

 

 

仲村トオル

山田優

赤堀雅秋

高田聖子


加藤和樹

水橋研二

有川マコト

近藤隼

谷村実紀

 

白井晃

(敬称略)

 

「現代の視線で再構成。
「オセロ」を演じる俳優を客席から見つめる演出家。主演俳優を取り囲む嫉妬の目。やがて演出家は“芝居”を通し“舞台”でも“現実”でも、彼を破滅に至らしめようと目論む…。劇場を使って仕掛けられる罠は、二重構造で心情をシンクロさせ、やがて観客はその事件を目撃する。」

 

(チラシより)

 

゚・:,。゚・:,。★゚・:,。゚・:,。☆゚・:,。゚・:,。★゚・:,。゚・:,。☆


nicestick曜子のブログ

 

星空 入り口で配られたキャストシート兼注意書きにまず軽くビビり(σ(^_^;))、期待大幅UP!

 

「皆さんの近くで金属缶を大きな音で叩いたりする」とか

「俳優からご起立をお願いすることがございます」とか。

 

そうそう、起立したんです。将軍のご帰還とかなんとかで、2回くらいかな。

 

立っただけですが(笑)。


演出の白井さんがどこかのインタビューで、「従来は観客席は、高見の見物的なものだったが、この舞台ではそうさせない」というようなことをおっしゃってて、「えっ俳優さんからはそう思われてたんだー!」と、

やはり視点が逆なんだなあと思いました。

 

観客が高見の見物なんてそんなぁー!むしろ置いてけぼり感なんですけど。

 

だってー私だって革命参加したかったし。理生アンジョについていきたかったけどー?(違。それレミゼ)

客席と舞台はきっぱり分かれてますからしょーがない。(って、当たり前です)

 

演出側、舞台側からはそれが「高見の見物」なのかあ。

 

いえ、客席からは舞台を見上げてるんですけど。(違うし。それ物理的な話だし)

 

星空 この「オセロ」の演出は確かに斬新で、そういう点では壁はなかったかもしれない。

 

ですが、見にくかった、という面もありました。

「オセロ」を劇中劇として演じてるという設定らしいのですけど(つまりよく分かってなくてすいません)。

 

あの演出を説明するの、難しいわ… 

 

 

星空 オセロ将軍役の仲村トオルさん の迫真の演技、素晴らしかった!カテコではオールスタンディング!

 

デズデモーナの山田優さん、キャシオ役の加藤和樹さん が特に華やかで目を引きました、加藤さんってロミジュリにも出られる方なんですね、ミューの方だったのか~納得、なんだか目立つの。

山田優さんがまたまた意外に(失礼)よく似合ってて。

 

ただ、やはり「舞台裏を舞台として見せる」という感じ、

 

例えば、ラストシーンの直後(通常なら幕が下りた舞台裏)に死んだはずの役者さんがケロッと起き上がったりとか、そういうとこを見せられるわけです。

1幕終わりも、迫力ある場面のすぐ後で「ハイ!OKです」(うろ覚えですが)とかいうスタッフ(といっても役者さん)の客席からの声で仲村さんとか役者さんたちがスタスタと客席通路を通ってはけてったりとか。

 

なのに、「舞台裏としてのセリフ」がほとんどなしです。凡人時は((;'∀'))分かりにくくて、シェイクスピアの脚本のみから、頑張って二重に見るようなイメージ・・・って分かりませんヨネ…<(_ _)>

 

 

 

劇中劇での感動にあえて冷水を浴びせるかのような演出です。あ、そ、これが「高見の見物はさせない」ってことっすかね。

 

 

 

舞台でものすっごい感動的なラストシーンがあって、幕が下りて、客席ではその余韻に浸ってる間、

 

幕の向こうの役者さんたちはこんな感じで淡々としてるんだろーか、というのを丸見えにする演出です。

それはそれで、そーいう狙いもあるんでしょうけど。「ここでは観客には素直に感動させない」的な。(言い過ぎ('◇')ゞ)

 

星空 そしてその中でものすっごい本当のラストシーンがありました。衝撃だった。

 

デズデモーナとオセロ将軍の悲劇のあと、扮していた仲村さんと山田優さんがささっと起き上がったところへ他の役者がすさまじい追い打ちをかける。

この一瞬は本当にびっくりした。

通路から役者さんが現れたり起立したりバケツ缶のおっきい音がしたりとか、そーいう「変わった演出です」的なレベルじゃなくて、、、「この演出は、これが言いたかったんだ」と。

 

それから、オセロと言えば、ムーア人の設定ですが、これが最初と、最後の最後にすごい意味を持つ。

 

あえて褐色の肌メイクをせずに演出されたとか。

それがまた衝撃のラストシーンにすっごく浮き上がってくるんです。

 

 

星空  シェイクスピアの悲劇、「オセロ」としてのストーリーを淡々と、見せ場でさえあえて感動を裏切るような後味にして、そしてさらにやってくれました、白井さん!
パルコ劇場の「趣味の部屋」でガンダムコスプレなんてしてる間に、こんなすごい演出を構築してたのね!(余計)

 

 

 

もう一度、見たいような見たくないような・・・。確かに、観客を内側の内側まで巻き込んだ舞台でした。

この後味の悪さがタマラナイわぁ。(ドMの曜子です('◇')ゞ)