昨日の夜、欠伸も絶え間ない事だしそろそろ寝ようかしらと思っていた時、たきざわくんが私の家を訪ねてきました。「たきざわくん」って言っても初対面ですの。


チャイムが鳴ったので、どーせセールスだろうなーっって思いながら断る気満々で電話に出たら、おどおどした声で、「お母さんと喧嘩して家出をしてきました。ちょっと連絡を取りたい人がいるので、電話を貸して下さい。」と。

今までのセールスとは切り口が全く違っていたので、私、沈黙する程10秒。
「あのー、そういうの、お断りしてるんです。」←セールスされてないのについ癖で。そう言って切ってはみたものの、あまりに斬新なセールストーク(?)だったので気になってソロソロと玄関から外を覗いてみると、玄関に立っていたのは少年でした。。うつむいて、動く気配もないのです。。

あらら。。。と思いながらついドアを開けてしまいました。
「どーしたの?』←私
「おかーさんと喧嘩して家出したけど、ひどいことしちゃったし、帰るきっかけが無くて連絡したいけど連絡出来ないんです。」

あらら、そんな事なら、断っちゃってさっきはごめんね、と、携帯電話を貸してあげました。すると最初に掛けたのは神奈川に住んでるというおばあちゃん。電話で自分の状況を説明したあと、おばあちゃんと私が話をする事に。
どーやらたきざわ少年は病気がちで、そのことで親と衝突していて、結構家出してるみたいで、とりあえずはおばーちゃんがお母さんに連絡して、お母さんからの連絡を私が待つ事に。。。

玄関先で待たせるのも何なので、お家に招き入れ、最近作った手作りパインジュースを。
まさか見知らぬ少年に飲んでもらう事になろうとは!最近の子供、こういうの大丈夫かしら、と思いつつ、病気がちだとしたらもしかして食事制限あるかもって思って、「甘いものは大丈夫?」って聞いたら「はい」って答えてくれたので、氷を入れて。
一口飲んだあと、ポツリポツリとこうなったいきさつを話しだすたきざわくん。
「うんうん」って頷く事しか出来ない自分。


そしたら待望のおかあさんから電話が!
お母さんは恐縮していて、迎えに行きたいけど下の子の目が離せないから迎えに行けない事、後日お礼に伺いますって事などを話しました。幸い家はそれ程遠くなくて。


うーん。。うーーーん。お礼とかは、別にいらなくて。
その分のご足労はたきざわ少年に注いで欲しいなぁ、と、思う訳で。

想像するに、きっとたきざわくん、自分の病気の事で不安だろうし、お母さんに迷惑かけてる事も悩んでるだろうし。それでも衝突しちゃってやるせない気持ちがプチ家出っていう行動に出ちゃったんだろうし、要は、いろんなことあるけど、甘えたいんだよね。。
家が近いからこそ、迎えに来て欲しかったな。おかーさんも仕事があって忙しいだろうけれど。たきざわくんが今一番して欲しかったのは、お迎えなんじゃないかなー。

私は、ちょっと心配だったけど、「お母さんが心配して、帰って来てねって言ってるよ。」って伝えました。たきざわくんはうなずいて、私の家を出て行きましたが、たきざわくんの満たされない気持ちが心配。。。

て事情も知らない私が何も言う資格無いのだけれど。友達に一部始終を話したら、ドラマみたいだね~だって。

私もそう思うわ。真夏の夜の夢だったのかしらと。でも携帯にはおばあちゃんへの発信履歴とおかあさんからの着信履歴があるんだな。。たきざわくん、もう一度会ってイロイロ話したいな。