化粧品の成分分析をするうえでまず最初に考えたいのは、
化粧品類の成分表示の読み方についてです。
例えばここに以下のような化粧品の全成分表示があったとします。
<例>
水、ラウレス硫酸Na、コカミドプロピルベタイン、コカミドDEA、グリセリン、ヒアルロン酸Na、ジラウロイルグルタミン酸リジンNa、クエン酸、グリチルリチン酸2K、EDTA2-Na、メチルパラベン、メチルアゾりノン
これ、分かる人ならぱっと見ただけでなんの化粧品か分かるんです。
もちろん名前なんて無いですよ。
僕が今適当に作ったものですから(笑)
ただ、これが「シャンプー」であるということはすぐにわかります。
なぜなのか。
まず、成分表示の並び方には特定の法則があります。
それは、
上にある成分ほど配合量が多い
ということです。
これは全ての化粧品類において例外を除いて絶対のルールです。
(例外:「医薬部外品」には適応されません)
つまり、
上の方に配合されている成分がどんな成分なのかで、
その化粧品の性質は大雑把に決まってしまうということです。
上に表示している成分表示では成分の一番上に書いてあるのが「ラウレス硫酸Na」です。
(ラウレス硫酸Na…洗浄成分)
つまりこの段階でこの化粧品は
・シャンプー
・ボディソープ
・歯磨き粉
・洗顔料
などの洗浄用化粧品の一種であることが決定されます。
そして最終的にシャンプーであると決定づけるのは、
後方に配合される「ジラウロイルグルタミン酸リジンNa」という成分です。
(ジラウロイルグルタミン酸リジンNa:毛髪補修成分)
この成分は毛髪への浸透性に特化した素材ですので
毛髪に関与する化粧品にしか配合されません。
(というか配合する意味がないのです。)
なので、上記の成分表示はなんらかのシャンプーのものであることが判断されます。
話がそれましたが。
結局のところ成分分析で一番大事な成分というのは、
とにかくすごい補修剤とか
天然植物エキスが何種類入っているかとか
はたまた防腐剤や嫌な成分がどれだけ入っていないか
などではなく、
成分表示の最も上に書いてある成分なのです。
なぜなら最も配合量が多い成分だから、ですね。
とにかくすごい補修剤が入っていても、
トップの洗剤がラウリル硫酸Naだったらその時点でもうだめなのです。
お肌にどれだけ良いと言われる成分が入っていようとも、
乳化ベースがPGとかじゃあ絶対ダメなのです。
大企業やネット通販の化粧品類は
有効成分の配合を高らかに宣伝して販売しようとします。
しかし実際にはそれらの成分の配合は影響を及ぼす程ではないごく少量の場合がよくあります。
どれだけ良い成分だろうと効果が無い程度の量では意味がありませんよね。
まず第一に大事なのは、
とにかく配合の多い成分を見ることです。
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