究極のクレンジングの条件 | かずのすけの化粧品評論と美容化学についてのぼやき

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前回の記事→オイルクレンジングが嫌われるのは



さて最高のクレンジングを選ぶ上で、

まず「オイル」か「リキッド」どちらがそれにふさわしいか。

という話になります。


リキッドは「水」に油分溶解性を持たせるので

界面活性剤の配合が多く非常に洗浄力が高いです。

油分を溶かすエステル類の配合も多いので刺激がありますし

不必要なメイク汚れだけでなく天然の保湿成分や皮脂もごっそり洗浄してしまいます。


オイルはそのまま「オイル」なので水に溶けにくく、

お湯で流してもきれいに落ちないことがあります。

残留性が高く洗顔を強めにしなければ落ち切らないというデメリットがあります。



しかし、

実は「オイル」というのはいろんな種類があり、

「質の良いオイル」を選べれば

刺激が無く、残留しにくく、適度な洗浄力

クレンジングを作ることができます。


質の良いオイルとは一体どのようなものなのでしょうか。




◎低品質のクレンジングオイルは「鉱物油」がベース!


鉱物油って、なんですか?


という人はこちら→「オイル」とは



ミネラルオイルをご存じですか?


ウィキペディアなんかで調べていただいてもいいのですが、

簡単に言うと石油などを原料にして作った油ですね。


実は低価格のクレンジングオイルはほとんどがこの「ミネラルオイル」ベースです。


ミネラルオイルってあんまりいいイメージがないと思います。

そもそも石油に良いイメージがないですからね。


ただミネラルオイルや同質のシリコーンオイルは、

物質的な安定性は非常に高いので、

それそのものが皮膚や人体に対して悪影響となることはほとんどありません。


価格も安価で、

シリコーンやなんやらを溶かすのにこのミネラルオイルは

非常に高い相溶性があります。

つまり油分を溶解する上では非常に勝手の良いベースなのです。



では何が問題なのか。

それは、ミネラルオイル自体が皮膚に吸着しやすい

という難点があることです。


実は人の皮膚というのは「油性物質」です。

驚く方もいそうですが、化学的な分類では人の皮膚は油の仲間です。
(人の肌は水を弾きますよね)


そのため、

類は友を呼ぶ・・・と言いますが

油性成分は皮膚に対して高い吸着性を持ちます。


そしてその油としての性質が強いほど、

皮膚への吸着性は高くなるのです。


ミネラルオイルやシリコーンは油としての性質が非常に強く、

肌に対して高い吸着性を持つということになります。



そのおかげで、

ミネラルオイルベースのクレンジングはお湯で流れにくく、

クレンジング後に石けん洗顔をするなど念入りに洗顔を行う必要があります。


こうやって強力な洗剤で洗顔を行うと、

肌に本来必要な脂質や水分も洗浄してしまい、

強力な乾燥を招くことになります。


またミネラルオイルを簡単に流すためにたくさんの界面活性剤を配合すると、

今度はそれだけで必要な脂質や水分が洗浄されるので

結局これもまた過脱脂の原因となるのです。



つまりベースとしてミネラルオイルを用いたクレンジングオイルは、

百害あって一利なし、と言っても過言ではないということです。


低価格のもの、と言いましたが、

中には10000円ほどもする高価格なクレンジングでも

ミネラルオイルベースのものがあったりもするので

注意が必要ですよ。




◎「油脂」ベースのクレンジングを探せ!


つまり高品質のオイルというのは「油脂」です。

油脂についてもこちら→「オイル」とは



油脂中にはグリセリン脂肪酸が混在しているので親水性が高く

ミネラルオイルほど強力に皮膚に吸着せず、お湯で流しやすいです。

さらに皮脂などとも似た成分であることから肌へのなじみが非常に良いベースを作ることができます。


しかし油脂であれば何でもいいということでもなく、


そのベースはしっかり吟味しなければなりません。


油脂のデメリットは「不安定で酸化しやすい」ということです。


例えば一般に「良いオイル」と思われがちな

「ツバキ油」「オリーブオイル」

なんかは構成脂肪酸に不安定な多価不飽和脂肪酸をたくさん含んでいるのに

抗酸化物質を含まないので酸化を受けやすいです。




油脂が酸化を受けると遊離脂肪酸が増え、

それが皮膚に対して刺激になります。

また活性酸素によって過剰酸化された過酸化脂質は、皮膚にダメージを与えます。



油脂は確かに流しやすいとはいえ、一切残留しないかと言われると難しいところがあります。

このため、油脂系のクレンジングオイルにも細心の注意が必要です。




そこで最も理想的なのは

「抗酸化油脂」

をベースに用いたクレンジングです。



◎究極のクレンジングのベースは「抗酸化油脂」!



実は世の中にはほとんど酸化を受けない油脂があります。

脂肪酸の組成自体はツバキ油やオリーブオイルとさして変わりませんが、

その成分構成中に抗酸化成分である

ビタミンC(L-アスコルビン酸)」や「ビタミンE(トコフェロール)

を大量に含む油脂があるのです!


我らが日本の「米ぬか油」や、

モロッコの黄金「アルガンオイル」がよく知られており、

植物オイルとしては「アボカド油」なども抗酸化油脂の一つです。


米ぬか油アルガンオイル

構成脂肪酸は肌なじみ良いオレイン酸が多く、

さらに抗酸化成分を大量に含むため

油脂として「酸化」という弱点を持ちません。



また『マカダミアナッツオイル』はさらに酸化耐性を下げる「リノール酸」等の多価不飽和脂肪酸をほとんど含まないため、

米ぬか油やアルガンオイルと比肩するかそれ以上に抗酸化性が高いです。




これらのオイルをベースにすれば

肌に対して恐ろしいほどよくなじみ、

油脂が油性成分を溶かしこみ、

水で流れやすいので残留しにくく、

残留しても酸化しないから刺激にならない・・・
(ほとんど皮脂と同じ成分)



つまり

この米ぬか油やアルガンオイル、マカダミナッツオイルなどをベースに使ったクレンジングこそ、


究極のクレンジングの条件だったのです!


あとは難溶成分溶解性と水に対する相溶性も同時に上げる

高品質のノニオン界面活性剤を適宜混ぜ込めば、


究極のクレンジングが完成するわけです。




その条件を全てクリアしたクレンジングが、

「ティヤ アルガンクレンジングオイル」


だったわけですね。


いやー、ほんとにあるもんだなと思いましたよ(笑)





<<2016年後述>>

かずのすけプロデュースの究極のクレンジングが完成!

image


セラヴェールプラチナムクレンジングオイルです。





適度な洗浄力で残留しても問題なく、

肌なじみもよくそしてお値段もさほど高くない!



・・・もちろんこれ以外にもあるかもしれないので

もしご存じでしたら教えてくださいね!



それでは今日は、このあたりで。






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