著者は評論家・田原総一朗の娘で、テレビ朝日のプロデューサーをしている。
その他講師業や執筆業、主婦という顔も持ち多忙な女性である。

著者の家族について、恋愛感について、仕事への姿勢・取り組み方について、簡単な自己啓発のようなものについてが書かれている。
文字も大きく読みやすい。

仕事も恋も結婚もきっちりやるにはどうしたらいいのか。
男性中心の企業で、自分らしさと女らしさを殺さずに仕事をしていくにはどうしたらいいのか。
「だから女はダメなんだよ」なんて言わたら、それは自分に落ち度があったからじゃないか?そんな言葉を吐いた人とコミュニケーションが取れていなかったからじゃないか?と、考えるあたり、すごい。
上司に意見をして「骨のあるやつだ」と言われるのは男だけだとわかっているから、女は女のやり方で対応しようとする著者は正しいだろう。

何事も自分次第、ポジティブに。
そう、そうなのだ。
仕事も恋もそうなのだ。
悪い方向ばかり考えると、そうなるのだ。
前を向いてラッキーを願いポジティブでいれば乗り越えられることってあるのだ。

冷静な時には誰しもが心にあり、唱えるような言葉やフレーズが綴られいる。
でも人は環境に飲み込まれたり、自分を見失ったり落ち込んだりするとそういった当然のこともわからなくなってします。
そんな時に役立つと思われるエッセイである。

図書館でなんとなく手にした1冊だが、読み進めるとなかなか面白かった。
「そんなの当たり前だろう」っていうような内容ではあるのだが、仕事や恋愛で挫折しているときにこういった物を読み、気持ちを奮い立たせるということをよくしていた。
もっと前に出会いたかったなと思った1冊。

<第三文明社 2004年>

著者: 田原 敦子
タイトル: 転がる石はダイヤモンド