2930 ファイナンシャル・プランナー著者ならではの視点から、若い時からお金のことを考えようという提案本。


お金がなければ人生でやりたいことがやれるという話や、ごく普通の給与を退職までに1億円貯めるためのプランなどが掲載されている。
節約というよりは、マネープランをきちんと考えて人生を歩むべきなんだという進言が多い。
日常生活、結婚や出産といった人生で起こり得る出来事にまつわるお得な話、高収入というだけがウリの仕事よりも自分のやりたいことをやろうといった話まで内容は幅広い。
実践するのは難しいが、この本に書いてあることに間違いは1つもなく、そのとおりなのだ。
そして、それを忠実に自分の人生に組み込むことで貯蓄や節約などが自動的に出来るんだろうなと感じた。
が、しかし。
これを本当に実践し、1億円貯めることなんてできるんだろうか?
ちょっと非現実的な部分もあるが、お金に関する考えを戒める効果はあったので無駄ではないし、今後も何かの折に読み返すことで財布の紐をギュッとしめることが出来そうだ。

小さな節約も大切だが、長いスパンで人生を見つめてマネープランを練るということが本当に大切だということがわかった。
貯めるって行為はそう簡単ではない。
得意な人もいるだろうが、私のように苦手な人間もいるだろう。
後者であれば、何かのヒントになるので読んで損はない1冊。
独身者向けの内容に偏っているのが残念なところ。


<ダイヤモンド社 2004年>


著者: 中村 芳子

タイトル: 20代のいま、やっておくべきお金のこと