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原案 Snowyさん

(事実と異なる部分がありますが、フィクションとしてご了承下さい。)



「碇先生!一体どう責任を取るおつもりですか。」


レポーターたちの怒号に私は顔色をなくした。


「だ、大丈夫です!時間は、たっぷりあります。

私だけなく、世界中の研究者が治療法を探しています。

暫く時間を頂ければ必ず治療法を探し出します。

お約束致します!」


空手形であったが、取り敢えずそう言わざるを得なかった。

しかし、なんとかその場は凌ぐ事が出来た。

人類に時間がないとは、誰一人として考えなかったのだ。


しかし、間もなくそして突然に、神の鉄槌が振り下ろされた。


未曽有の爆弾低気圧によって、
宇宙空間の冷気が地球に引き込まれた。


地球は、一夜にして全球氷結に見舞われた。


一夜で、全人類の半数が死亡し、
それと共に地球の動植物の殆どが死滅してしまった。
人類は飢えとの戦いに突入した。


私は辛うじて難を逃れた。

皮肉にも、滅亡の引き金を引いた遺伝子治療研究所が、
下界と完全に隔絶されていた為だ。


研究所でひとり、神の裁きを受けた。

私は孤独だった。




二百年、三百年が過ぎ、人類は遂に私を含め数人を残すのみとなってしまった。


今も私は治療法の研究を続けている。

それしかやる事がないのだ。

神に問い掛ける、何故こんな事になったのか。

神は何を望んでいるのか?


千年が過ぎ去った。


昨日、私と共に人類最後の生き残りだったアフリカ大陸の女性が自殺した。


遂に私が、人類最後のひとりになってしまった。


既に全球氷結は溶け、
今地球は、新たな動植物で溢れている。


地球上の動植物達、
全ての天敵であった人類はもういない。


そこは、最後の楽園であった。


【そうか…。神は、楽園を造ろうとしたのか…。】


私は、やっと納得して銃の引き金を引いた。