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Back To The Future
とりあえず、ラーメン屋さんから出てひと歩き。
「ねぇ、帆苅くんの家に陣中見舞い行かない?」
「はぁ?何で?」
「良いじゃん、住所教えてよ。おホモだちの樹原ちゃん。」
「やめとけよ。俺、教えないもんね。」
「何でよ?ケチ。」
「あのさ~・・・・お前、帆苅はやめとけよ・・な。」
ん?
「だからさ、つまり、その・・・。」
「あっかんべー!!」
「な!!!」
「じゃあね。」
あたしが帆苅くんの事好きなの知っているんなら、なんで寄ってくんよ。
ふんだ。
住所なんて学生課で聞いちゃえば教えてくれるんだよ。
へぇ・・・
豊島区目白・・・いいとこ住んでる。
即、実行に移すのがあたしの良いところなのだ。
目白の駅降りて近くの花屋へっと。
うほぅ・・・
お花だらけ・・・あ、花屋だもん、当然か。
これが良いかな・・・・かすみ草・・・・
「店員さん・・・これ、おくれ。両手一杯にね・・。」
「あ、はい、ありがとうございます。」
「はい、どうぞ。」
両手一杯のかすみ草・・・・抱えて花屋さんを出ると後ろから声が掛かった。
「あれ?欧味さん?」
えっ?
振り返ると、何とまあ、神様はイタズラ好きなのね。
「あら~!帆苅くん!」
「どうしたの、こんな所に?君んち確か烏山とかだったよね?」
「アハ、ちょっとね。散歩がてらにね。」
「さ、散歩?えらい遠くまで・・・。」
「アハハ・・・・・・運動不足解消なんよ。」
「アハハ、そう。でも、なんと言うか、女の子がそうやって花束抱えて歩いている姿って見てると嬉しくなるね。」
??嬉しくなるの??
「あ!バイトだったんだって?」
「うん、あ、重太郎か。」
「うん、力仕事だって・・・体に気を付けないと。」
「サンキュー。」
「アハ♪」
「そう言えば、重太郎が君の絵を描きたがっていたよ。」
知ってるし・・・・
「ああ・・あれ・・・断ってやった。ヌードモデルとか、あの男、ホント阿呆かいな。」
「欧味さん、重太郎が嫌いなのかな?」
「えっ?いや、嫌いとか嫌だとか、そういうんではないのだけどさ。」
要するに、変な男すぎるのよ。
あそこまで好みから外れると問題外としか言いようがないのよねぇ。
「あのさ、あいつの良さを分かってやって欲しいんだ。重太郎は本当に欧味さんが好きなんだよ。」
「えっと・・・帆苅くんはそんなにあの水虫男とあたしをくっつけたいわけ?」
「あ、いや、その。」
「あたしがユニークな女だからああ云うユニークな男がお似合いだとでも?でもね、あたしだって普通の女の子みたいにどっちかと言えば帆苅くんの様な人のお嫁さんなら・・・あ!」
「欧味さん・・・。」
まっじぃ・・・顔赤くなりそう・・・後ろ向こうっと。
くるりんぱっ!
「み、水虫男は趣味じゃないけど、あんたとだったら結婚してやっても良いよ、あたし・・・。」
今度は正面にくるりんぱっ!
「ほら!あんたなら、結構あたしの理想に迫ってるもんね。アハ。」
「迫っ・・・アハハ、参ったなー、欧味さんには・・・アハハ。俺も結婚する前だったらなぁ。」
「えっ?」
え~~~~~???
「ヤダ!!女房持ちなの帆苅くん!!」
「あ、うん、籍だけ入れてまだ式を挙げてないから未公開なんだけどね。重太郎にも厳しく口止めしてるんだ。欧味さんも内緒だよ。」
「あ、あたしは口固い人・・・・でも、なんじゃ、女房持ちなのかぁ。あ、この花さ、気まぐれで買っちゃったけど、電車とかこんなに持って乗れないから、丁度いいわ。帆苅くんにあげてしまおう。結婚祝いょ。はいどうぞ。」
「えっ?いや、悪いよ、こんなに一杯・・・ねぇ、欧味さ・・・」
「バイバ~イ・・・あはは・・・」
笑ってスタスタと駅に向かって歩き出すしか無い。
後ろから帆苅くんの声が追いかけてくる。
「ありがとう~。」
後ろ手に手を振って駅に急ぐ。
涙が溢れてくるよ、あたしだって女の子なんだ・・・あっは・・・ぐすん・・・・。
続く
Back To The Future
とりあえず、ラーメン屋さんから出てひと歩き。
「ねぇ、帆苅くんの家に陣中見舞い行かない?」
「はぁ?何で?」
「良いじゃん、住所教えてよ。おホモだちの樹原ちゃん。」
「やめとけよ。俺、教えないもんね。」
「何でよ?ケチ。」
「あのさ~・・・・お前、帆苅はやめとけよ・・な。」
ん?
「だからさ、つまり、その・・・。」
「あっかんべー!!」
「な!!!」
「じゃあね。」
あたしが帆苅くんの事好きなの知っているんなら、なんで寄ってくんよ。
ふんだ。
住所なんて学生課で聞いちゃえば教えてくれるんだよ。
へぇ・・・
豊島区目白・・・いいとこ住んでる。
即、実行に移すのがあたしの良いところなのだ。
目白の駅降りて近くの花屋へっと。
うほぅ・・・
お花だらけ・・・あ、花屋だもん、当然か。
これが良いかな・・・・かすみ草・・・・
「店員さん・・・これ、おくれ。両手一杯にね・・。」
「あ、はい、ありがとうございます。」
「はい、どうぞ。」
両手一杯のかすみ草・・・・抱えて花屋さんを出ると後ろから声が掛かった。
「あれ?欧味さん?」
えっ?
振り返ると、何とまあ、神様はイタズラ好きなのね。
「あら~!帆苅くん!」
「どうしたの、こんな所に?君んち確か烏山とかだったよね?」
「アハ、ちょっとね。散歩がてらにね。」
「さ、散歩?えらい遠くまで・・・。」
「アハハ・・・・・・運動不足解消なんよ。」
「アハハ、そう。でも、なんと言うか、女の子がそうやって花束抱えて歩いている姿って見てると嬉しくなるね。」
??嬉しくなるの??
「あ!バイトだったんだって?」
「うん、あ、重太郎か。」
「うん、力仕事だって・・・体に気を付けないと。」
「サンキュー。」
「アハ♪」
「そう言えば、重太郎が君の絵を描きたがっていたよ。」
知ってるし・・・・
「ああ・・あれ・・・断ってやった。ヌードモデルとか、あの男、ホント阿呆かいな。」
「欧味さん、重太郎が嫌いなのかな?」
「えっ?いや、嫌いとか嫌だとか、そういうんではないのだけどさ。」
要するに、変な男すぎるのよ。
あそこまで好みから外れると問題外としか言いようがないのよねぇ。
「あのさ、あいつの良さを分かってやって欲しいんだ。重太郎は本当に欧味さんが好きなんだよ。」
「えっと・・・帆苅くんはそんなにあの水虫男とあたしをくっつけたいわけ?」
「あ、いや、その。」
「あたしがユニークな女だからああ云うユニークな男がお似合いだとでも?でもね、あたしだって普通の女の子みたいにどっちかと言えば帆苅くんの様な人のお嫁さんなら・・・あ!」
「欧味さん・・・。」
まっじぃ・・・顔赤くなりそう・・・後ろ向こうっと。
くるりんぱっ!
「み、水虫男は趣味じゃないけど、あんたとだったら結婚してやっても良いよ、あたし・・・。」
今度は正面にくるりんぱっ!
「ほら!あんたなら、結構あたしの理想に迫ってるもんね。アハ。」
「迫っ・・・アハハ、参ったなー、欧味さんには・・・アハハ。俺も結婚する前だったらなぁ。」
「えっ?」
え~~~~~???
「ヤダ!!女房持ちなの帆苅くん!!」
「あ、うん、籍だけ入れてまだ式を挙げてないから未公開なんだけどね。重太郎にも厳しく口止めしてるんだ。欧味さんも内緒だよ。」
「あ、あたしは口固い人・・・・でも、なんじゃ、女房持ちなのかぁ。あ、この花さ、気まぐれで買っちゃったけど、電車とかこんなに持って乗れないから、丁度いいわ。帆苅くんにあげてしまおう。結婚祝いょ。はいどうぞ。」
「えっ?いや、悪いよ、こんなに一杯・・・ねぇ、欧味さ・・・」
「バイバ~イ・・・あはは・・・」
笑ってスタスタと駅に向かって歩き出すしか無い。
後ろから帆苅くんの声が追いかけてくる。
「ありがとう~。」
後ろ手に手を振って駅に急ぐ。
涙が溢れてくるよ、あたしだって女の子なんだ・・・あっは・・・ぐすん・・・・。
続く