母から騙された事がある。しかも度々…
「こんもりくん」
「髪の毛を切るのがいやなこんもりくん。そのもじゃもじゃあたまのなかにはめくるめく楽しい世界がかくれていました!」
幼い頃のヘアスタイルは、短いオカッパが、我が家のルール
小学校からの帰り道にある、父と同じ床屋で、おばちゃんが切る。
おじちゃんじゃないだけでもヨシとしよう。
三姉妹の誰も、それに異を唱える事はなかったし、クラスの大半は同じようなヘアスタイルなので、当然のことだとすら思っていた。
しかし、ある転校生の出現が私を刺激した。
後におさななじみとなる、まみちゃんだ。
まみちゃんはロングヘアーの美少女で、いつもキッチリと三つ編みにしていた
ある日家に遊びに行くと、彼女は三つ編みをほどき、ふわふわのウェーブヘアを揺らしていた。
その姿はまるで、外国の物語、赤毛のアンや、若草物語にでも出てきそうな美しさなのだ
「私、まみちゃんになる(≧▽≦)」
まみちゃんとの素材の違いを認識していない私は、生まれて初めて、髪を切る事を拒否した
ジャイ子がいくら髪を伸ばした所で、しずかちゃんにはなれないというのに
秋になる頃、二つに結べるようになった。
やっと花沢さんになった
ここで問題が生じた。
自分では、髪を二つに分けて結ぶ事が出来ない。
私の為に存在するはずの優しい祖母は
「子供はオカッパが一番!」
と、髪を伸ばすことに否定的だ。
そのうえ
「自分で結べないなら切ってしまえ!」と祖母。
必然、朝から忙しい母を捕まえ、髪を結ばせる事になる。
忙しい中構ってくれる母の苦労を知らず、結んだ髪が、左右が対象でない事に腹を立て、毎朝癇癪を起した\(*`∧´)/
そんな事を続けていたある日のこと、学校帰り、いつもの床屋のおばちゃんが、店の前に立って手招きしている。
なになに(`∀´)?何かくれるの?
笑顔で近寄った私は手首をつかまれ、あっという間に床屋のイスに座らされて、白い長いケープを掛けられていた
図られた( ̄□ ̄;)!!
(母から)
気付いたが時すでに遅し。
30分後には、いつも通りのオカッパ頭になっていた
赤毛のアン、若草物語…わずか3カ月ほどの淡い夢だった。
Q 母親に騙された事は?
A 多すぎて・・・
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