2016年8月が始まりました。

母が悪性脳腫瘍(GradeⅣ 膠芽腫 )を発症して、21か月目に入りました。

 

初発の手術後は病気前と変わらないくらい元気にしていましたが、再発後は車いすの生活となり、介護負担も段々と大きくなってきました。6月にダウン(⇒こちら)というタイトルの記事を書きましたが、この時点から施設入所の検討を開始しました。

 

何度も余命宣告をされており、また、病院からも緩和ケア病棟を紹介されて申込済みですので、(⇒詳細はこちら)、施設に預かってもらおうと思ったことはありませんでした。しかし、介護をする私と夫の身体的、精神的な問題、生活への支障が深刻になってきた今、母の余命がどうであれ、これ以上、私の家で母を介護することは難しいとの判断に至りました。施設に入れた瞬間に具合が悪くなってどうにかなってしまったらどうしよう、後悔するかなぁ、などととたくさん悩みました。苦渋の選択ですが、私たち夫婦が本格的に病んでてしまっては、取り返しがつかないという観点から決断しました。

 

通所やショートで通いなれた老健に入所することを望んでいました。リハビリが必要な母の場合入居対象です。しかし、母の場合抗がん剤治療を継続しているため、受け入れてもらえませんでした。なぜなら、老健は他病院受診の費用が全て、老健持ちになるそうで、抗がん剤治療のために度々大学病院に行く患者では、施設の持ち出しが多く儲からないため受け入れない、ということでした。抗がん剤は例外(患者持ち)といったルールがあるのですが、それでも血液検査などの諸費用は老健持ちとなるそうで、どのみち儲からない利用者のため、受け入れ不可とのことでした。

 

というわけで、母は民間の住宅型老人ホームに入居することとなりました。

住宅型ですので、自宅でも利用していたデイサービスや訪問リハビリも継続することができますので、生活パターンは何も変わりません。母にとっては、私と夫がそばにいないというのはどんなにさみしいことかとは思いますが、一方で、たくさんの方がいらっしゃる環境で、いろんな方とお話しできるメリットもあります。正直なところ、費用は恐ろしいほど高額です。老人ホームの費用に加えて、抗がん剤治療の医療費もかかります、、、。ですが、私たち介護家族の健康には変えられないので、ベストの選択だと思って前を向いていきたいと思います。

 

母の友人は、「アガパンサスちゃんの幸せがお母さんの一番の望みだから、賢明な判断だと思う。自分がお母さんの立場でも娘のことを考えて施設に入れてほしいと思う。」と、老人ホーム入所の決断を後押ししてくださいました。たしかに、私のことを大好きな母は、私と一緒にいたいと思うと同時に、私が幸せでいることを望んでくれています。自分の介護のせいで、病気になったり苦しんだりしていては、どんなにか悲しいことでしょう。

 

在宅介護が推奨されていますが、一方で介護殺人など悲しい事件も多いです。

もし、在宅介護をしている人がまわりにいたら、褒め言葉のつもりで「やっぱり、自宅で診てあげるのが一番よね」などと軽々しく声をかけないでください。なぜなら、その人はもう在宅介護に限界を感じているかもしれませんから・・・。

 

私たち夫婦は在宅介護で病んだ心身を回復させ、元気を出して前向きに生きていきたいと思います。ですから、母が新しい環境に馴染み、抗がん剤治療が奏功して楽しい時間が長く続きますように、神様、仏様、ご先祖様、どうぞ見守ってください。お願いいたします。祈る

 

★詳しい病気の経過と現状はこちらの記事をご覧ください★

にほんブログ村 ポチッいろんな方の闘病記があり、とても参考になります。母を含めて、同じ病気の方が一日でも長く健やかに生きられますように。そして、奇跡が起きて、脳腫瘍 膠芽腫(グリオブラストーマ)が完治しますように。