当時僕はイベントスタッフの派遣バイトをやっていました
そのバイトに登録しておくとコンサートとかのイベントがあった時に一日だけ単発の仕事が入るといった感じのやつです
そんなある日V系のバンドのコンサートがあるということで募集があったので応募して参加することにしました
コンサート前日、指定された時間に会場に行ってみると僕と同じくイベントスタッフに登録してる人達がそこそこの数いました
その中に明らか周りから浮いてる金髪のヤンキーがいました
見た目から判断するに18歳ぐらいで、金髪で坊主で眉毛も無くてめちゃくちゃ怖い顔していました
うわーやべえのいるな…近づかないようにしよ…と思い出来るだけ距離をとることにしました
そしてバイトが始まり、イベント会場の設営が始まりました
バイト内容は完全な肉体労働で会場の設営のための機材やら鉄材やらをひたすら運ぶという感じです
バイトも終盤にさしかかった頃、だいぶ疲れた状態の時に監督の指示でめちゃくちゃ重そうな機材を2人で運ぶよう言われてしまいへこんで機材のとこに行くと
そこにいたパートナーがあの金髪のヤンキーでした
僕はびびりながら勇気を振り絞って声をかけました
僕『よ…よろしく』
ヤンキー『自分こっち持つんで反対側お願いします』
そう言って明らかに重そうな方を率先して持ってくれました
言葉も丁寧で僕は人は見た目で判断したらあかんなと思いました
格好はヤンキーだけど中身は普通の人だったようでホッとしました
僕『力あるね〜』
と褒めてみると満面の笑みであざっす!と答えてくれました
めっちゃええ子やなと思ってよく見ると
その笑った顔の口から見えた前歯が全部なかった(´・ω・`)
やっぱヤンキーやん…
僕『歯…どうしたの?』
ヤンキー『あ?』
僕『ごめんなさい(´;ω;`)』
僕は泣きながら帰りました