本気になれない子ども

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他チームですが、あるお父さんからバスケットボールに本気になりきれない子どもたちをどうしたものか…悩み相談を受けました。




自主練習を自分たちから進んで行わず、友達が練習しないならしない。友達がするなら、自主練しても良い…こんなヤル気がない雰囲気に説教されているようです。


しかしまあ…
怒られてでも練習をやるなら、まずは良いと思います。嫌々でも、頑張り続けることが大切です。


いまどきの指導は…
『嫌ならやめたら良いんだよ!』
と、声をかけている指導者は多いですが…
スポーツをやる上で間違いない考え方です。

これは、あくまでサークル活動、レクリエーション活動での原則です。

進学に向けて勉強していくために、ストレスを溜め過ぎないために、部活動、スポーツを楽しむという考え方が大きくあります。今後、外部指導になって、もっとレクリエーションの要素が強くなると思います。


しかし、僕自身が考えていることは…
【部活動を通しての社会で活躍する人間育成】

部活動では、色々な成長が得られます。

忍耐力、思考力、コミュニケーション能力、問題解決能力など、いち社会人として、いち一家の大黒柱として、将来逞しく生きていく力を部活動から培ってもらいたいと活動しています。
また、苦しい時や嫌々な時に頑張り抜くことで、精神的なところが成長して、前向きに楽しい時には知識や技術が成長します!
これを…仲間と共にやり抜くから、一生の飲み友達ができるのだと思います。


だからこそ、『やめていいんだよ』ではなく、継続する必要があり、継続するためには3つのポイントがあります…
◯バスケットボールが大好き
◯仲間との結束がある。
◯明確な目標がある。
…この3つを指導者として、指導しているだけです。

仲間と共に目標に向かうために、自分の意思で前向きに動く集団(チーム)を作りたいといつも考えています。


相談を受けたお父さんに、こんなアドバイスをさせていただきました。

レベル0
怒られても動かない
レベル1
怒られたら動く
レベル2
褒められるために動く
レベル3
自分の意思で動く

今は、レベル1らしいです。
たぶん、この子たちは、明確な目標を自分で決めておらず、自分の意思で進んでいないんだと思います。自分の意思で目標に向かってくれれば、あとは勝手に進むので大丈夫です。

自分の息子にも…
『目標を持たない部活なら辞めてもらう』
…これが、バスケを部活動でやる条件でした。

龍野北の生徒たちに対しても…
『まず、自分が地区優勝させる』
…と、自分から高い目標を語らせます。目標を持って動き出したら、『指導』するだけです。

だから、子どもたちには、目標を持たせて、自分の目標を語らせてあげて欲しいです。




最近の子たちは、高い目標も持つこと自体を怖がって、目標を持たない子が多いです。目標達成出来なかった未来のみじめな自分を想像してしまい高い目標を語りたがりません。まわりからの評価を気にしすぎです。

自分で目標を決めないから、怒られない程度、褒めてくれる程度に動く子たちが本当に多いです。
レベル2です。




昔に比べて…
【すごい子が少ないが、いい子は多い】
これは、今の社会、今の教育のツケでもあると思います。

大人が少々出すぎてしまい、子どもたちを色々褒めて評価して、程よい目標を突きつけて、勝手に子どもの伸び代を決めてしまうからです。
今は、大人にとっての良い子を作る『教育』が根底にあるので、ここを脱しないと強いチーム、強い人間、すごい子はできないです。

少し大人に反抗してでも、自分の決めた道を逞しく生き抜く強さをつけて欲しいです。子どもたちには、今の大人を超えてもらいたいです。


僕らの時代は、もっとほっとかされて、でもその先の道だけは見せてあげて…行きたかったら、自分たちで頑張って行け!と指先で方向を導く『指導』されてました。
道を外れた時だけ、叱られる『指導』でした。…殴られることもありましたが…目標に向けて道を戻してくれました。




だから、もし大人が今の子どもたちに関わるのであれば
◯高い目標を語らせて、彼らを認める。
◯目標に向けて鍛える場所と技術を与える。
◯愛情をかけて衣食住の応援をしてあげる。
…これだけで充分に育ちます。
(結局は、むかしと同じです)


まずは、レベル1でも動かす為に、サポートしていく保護者の立場で説教してあげることからです。
嫌々からでも、スタートすれば成長します。

『お父さん、カツ入れてやってください。』
『そこから、目標の話です。勝手に超えます。』

『心配しなくても大丈夫です。楽しくなったらガンガン進んでいきます。』





宣伝ですが…
また今週末に、中川直之さんが姫路に来られます。どんなバスケトークができるか…楽しみです!