重度の脳性麻痺だってさ。 | 奏ノ音色*カナデイロ*

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重度新生児仮死で産まれ脳性麻痺になった長女。
生後4ヵ月でウエスト症候群を発症。
長女の療育や次女の成長記録(おまけで私の色々w)を綴ります。

このブログを見てくれている人は大体知ってると思います。

でも、何度か質問があったりもしたので一応書いて置きます。


【産科医療補償制度】


分娩に関連して発症した重度脳性麻痺児とその家族の経済的負担を速やかに補償するとともに、脳性麻痺発症の原因分析を行い、同じような事例の再発防止に資する情報を提供することなどにより、紛争の防止・早期解決および産科医療の質の向上を図ることを目的とします。


要は出産事故によって重度の脳性麻痺になってしまった場合
その原因分析と再発防止のために
分娩時の情報を提供して下さい。

審査して、補償対象だったら補償金を支払いますよー

ってかんじかな?



【補償対象】

平成21年1月1日以降にこの制度の加入分娩機関で出生したお子さまで、次の[1]~[3]の3つの基準を満たす場合に補償対象となります。

[1]補償対象基準
1.
出生体重2,000g以上、および在胎週数33週以上のお産で生まれていること
          
または
2.
在胎週数28週以上であり、かつ、次の(1)または(2)に該当すること


(1)低酸素状況が持続して臍帯動脈血中の代謝性アシドーシス(酸性血症)の所見が認められる場合(pH値が7.1未満)

(2)胎児心拍数モニターにおいて特に異常のなかった症例で、通常、前兆となるような低酸素状況が前置胎盤、常位胎盤早期剥離、子宮破裂、子癇、臍帯脱出等によって起こり、引き続き、次のイからハまでのいずれかの胎児心拍数パターンが認められ、かつ、心拍数基線細変動の消失が認められる場合


突発性で持続する徐脈


子宮収縮の50%以上に出現する遅発一過性徐脈


子宮収縮の50%以上に出現する変動一過性徐脈


[2]対象とならない基準

以下のいずれかの原因で発生した脳性麻痺でないこと

1.先天性の要因(遺伝子異常など)

2.新生児期の要因(分娩後の感染症など)

3.妊娠もしくは分娩中における妊産婦の故意または重大な過失

4.地震、噴火、津波等の天災または戦争、暴動などの非常事態
また、生後6ヶ月未満で亡くなられた場合は、補償対象となりません。

[3]重症度の基準


運営組織が定めた重度脳性麻痺の障害程度基準によって、身体障害者障害程度等級の1級または2級に相当する脳性麻痺であると認定されること


その他詳しい事は→産科医療補償制度HP
一部抜粋


医療関係の用語やデータに関しては
素人の私にはわからないけど

出生体重や在胎週数なんかは該当してるなってのはわかります。


私の場合は出産後すぐに別の病院にひよが搬送されたので
2か所の病院でのデータが必要でした。

お産した産院の先生は蘇生した所までしか知らず
ひよの容態が安定してからNICUの担当医がお産した産院に連絡したそうです。

申請できる期間は
満1歳の誕生日から満5歳の誕生日まで。

ってゆーのは、子供の発達は未知数とよく聞くように
どれだけのダメージが脳にいっているか
発達の段階を見て行かないと、重度とは判断できないから。


ただ、極めて重症であって
医師が判断可能とした場合は6ヵ月から申請可能。

ひよもてんかん発症が4ヵ月
ACTH療法中の担当医にこの制度について説明をされ
「ひよちゃんは…多分…対象になると思います…」
とかなり衝撃+嬉しくない太鼓判を押されました。


その時は、前も書いたけど全然受け入れる気なかったので
申請する気もなかった。

しばらくは頭の中から消えていた。

受け入れ始めて、そういえば・・・と思いだしたけど


その診断書を書ける医師は限られていて
今かかりつけの病院に診断書を書ける先生がいない場合は
最寄りの病院へ診断書を書いて貰う為だけに受診しなければいけません。



主治医に診断書が書ける先生のいる病院へ紹介状を書いて貰おうと思ってたところ
主治医から同じタイミングで診察してみては?というお話を頂き
無事に紹介状を書いて貰って
今年1月に県リハに受診しました。

県リハの先生も
「その子をみたら、大体の発達段階がわかる」と言っていて
「ごめんね、多分大丈夫だと思います」って言われた。


だから覚悟はしてた。

きっと申請が通るだろうなって。

1月にその診断書を書いて貰い
後日診断書に添付する写真を送って2月には分娩機関に提出。

受理通知がきたのは4月位だったかな?

それから審査に入って…
今月頭位に、申請が通りましたって通知がきて
送金して貰う口座の指定やら何やら必要な手続きをして
電話がかかってきて
送金の予定日や今後の説明を受け。

先日、原因分析に必要な情報を提供するという同意書を送りますって連絡きて
それが今日届きました。


審査にはやっぱり2ヵ月くらいかかったけど
送金までは予定が7月中と言われたので1ヵ月です。

これでひよは
かかりつけの病院だけでなく
たくさんの専門医の目から見ても「重度の脳性麻痺」だと証明された事になります。


わかってた。

だってもうすぐ3歳だけど、首座ってないもん。。。


喃語だって喋れないもん。。。

でも別にいいよ。

一生だって決まったわけじゃないもん。

今はまだ大きな発達は見られないけど
私が死ぬまでに座れる位にはなっててくれれば十分かな。


重度と判定されたのは辛いし悲しいけど
それと引き換えに、ひよにしてあげられる事が増えた。

今まで家で必要だなって思ってた道具が買えるよ。

本当そういう介護系のグッズは単価が高いから
代用できるものは代用してやってきたけど
本当は欲しいのがたくさんあるよ。

それを使った方がひよにもいいってわかってるから
無事に送金されたら、無駄遣いせずにひよの為に少しずつ使う事にします。


同じ脳性麻痺でも
この制度が創設される前に出産された方や
分娩時以外で脳性麻痺になってしまった方
基準は満たしていても5歳を過ぎてしまってからこの制度を知った方

色んな理由で申請できないって方や、その保護者の方
きっとたくさんいる。

私とひよが、このタイミングで申請できた事も
運でしかないので割り切って喜ぶべきですよね。


該当してるかどうか不安だって方が何人かいたので
もし医師から制度について勧められたりしてない場合は
自分から話をしてみるのもいいと思います。

診断書はかなりの枚数で、それを作るのも医師は大変だから
あからさまに嫌な顔されたって体験も聞きました。

でも、ダメ元でも動き出す権利はあると思います。

健常の子でも育てるのには、それなりのお金がかかるし
障がいがあるなら尚更、装具や身の回りのモノ
家を建てたり、リフォームしたりだってあります。

言い出しにくかったり勇気がいる事かもしれません
傷つく事もあるかもしれません

でも親として出来ることはしてあげたいじゃないですか?


一歩踏み出せず悩んでる人がいたらと書きました。

あなたの力に、あなたのお子さんの将来の為になるといいな・・・。