福岡市のIC産業について(論文) | 祇園精舎の鐘の音・・・
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 ~はじめに~
僕の家の近くには、三菱電機の工場がある。そこでは、昔から、水路に「三菱メダカ」と呼ばれるメダカが生息している。僕は小さい頃からこのメダカが大好きで、長い間家で飼育していた。この工場では半導体を生産しており、九州でも有名な半導体工場である。このように、昔から僕ともかかわりがある、この工場や福岡市の半導体生産について、調べたことを発表する。
       
⒈ 福岡市の概要              
①自然環境
 福岡市は、東経130°24‘06“、北緯33°35’24”に位置し、アジア諸国との交流には最適な位置のため、国際線の定期航空路線も多い。
 また、北は玄界灘、南は脊振山地、東は三郡山地に囲まれた半月型の福岡平野に位置している、年間平均気温17.2℃の比較的温暖な都市である。
 博多湾には、多々良川・那珂川・室見川…
など多くの川が注いでいるが、いずれも中小河川だ。                                              
②社会環境
 福岡市の産業は第三次産業に集中しており、その中でも、卸売・小売業、飲食店、サービス業の割合が高い。
 また、福岡市には、福岡空港や博多港、新幹線やJR各線、市営地下鉄、西日本鉄道などの鉄道網、そして九州縦貫自動車道や都市高速道路等の道路網も整えられている。
 福岡空港は、乗降客数が1865万人と国内第4位(平成17年)、貨物輸送も26万㌧と国内第4位を記録する、国内線の拠点空港である。
 そして、博多港は、約2000年前から中国大陸や朝鮮半島と交易のあった、歴史のある港である。現在は、国際海上コンテナ貨物輸送も、40航路、月間で210便(平成19年3月時点)と定期航路も就航している。               






⒉  福岡市の主な産業について 
①農業
福岡市では、野菜や花を中心とした都市型農業が営まれている。
②工業
 福岡市の工業は、食料品、印刷、金属製品などが中心となっている。
 また、国指定の伝統的工芸品には博多織・博多人形、県指定の特産工芸品には博多曲物が指定されている。
③商業      
 福岡市の卸売業・小売業は、事業所数21943、従業員数197993人、年間商品販売額約13兆5223億円(平成16年)となっている。
        
⒊ 福岡市のIC産業

①IC産業の発展
 九州では、良質な水と労働力に恵まれ、また空港がバランス良く配置され、輸送に適していたということもあり、1960年代後半から大手半導体メーカーが相次いで立地をはじめ、「シリコンアイランド」と言われるようになった。
           
②IC産業の現在
 ICは、基板にシリコン(珪素)を使用している。そのため、以前は「シリコンアイランド」と呼ばれていた九州で、全国の41.8%のICの生産量を誇っていたが、その生産量も1994年頃から年々低下し、2005年には全国シェア22・8%と低迷している。
          
 生産量の全国シェア低下の原因の一つに、他地域の半導体工場の立地が進んだということが挙げられる。また、IC工場が、半導体製造装置やリードフレームなど、半導体に関連するものを製造する工場に変わってきていることも、原因として挙げられる。そのため、九州における半導体産業の集積は一層厚みを増していると言える。

 ICは軽量で高価なため飛行機で輸送しても採算が合うため、飛行場の近くに工場が建設されることが多く、僕の家の近くの三菱電機福岡工場もその一つである。この三菱電機福岡工場について紹介したい。
 三菱電機福岡工場は、1944年に福岡市西区今宿に設立、1978年にICの生産を開始し、2003年に生産を中止するまでの25年間、ICを生産してきた。
現在は大規模集積回路を主に生産し、エアコンや電気自動車、新幹線等に使用されている。
          
 この工場で有名なものと言えば、地元紙でも紹介された「三菱メダカ」だろう。
この三菱メダカは、福岡工場の構内にある松本川に生息するメダカで、絶滅危惧種に指定されている。しかし、他の川と違い、護岸工事がなされなかった為、自然がたくさんあり、このメダカも残っている。
       
③IC産業の今後の課題
 今後のIC産業は、外国からの輸入との競争が激しくなることが予想される。国内のIC生産もこれに対抗し、生産額を上げていかなければならない。     
            
 他に、環境問題もある。IC生産での工場廃水の処理や、化学物質の管理、産業廃棄物の処理管理等の取り組みを一層強化していく必要がある。


⒋ まとめ
◦九州は、良質な水と労働力か豊富である為、
 ICの生産に適している。
◦1960代後半から九州は、IC生産が盛んになり、「シリコンアイランド」と呼ばれるようになった。
◦現在は他地域との競争が激しくなっており、九州の全国に占める生産量の割合は減少している。
◦他にもICを生産していた工場が他の半導体を生産する工場に変わることなどもあり、
 半導体産業全般では生産量の減少は著しいものではない。
◦日本のIC産業は外国のIC生産に対抗し、生産量を増加させる工夫をすることが大切である。
◦いろいろな産業で環境問題が深刻な中、IC産業では、地球温暖化防止や、資源保護、環境配慮型製品の生産など、さまざまな取り組みをしている。


~おわりに~
 僕は、IC産業についていろいろなことを調
べた。その中で、僕たちの生活と半導体とが
とても深く関わり合っているのだな、と思っ
た。(エアコンや自動車や新幹線など)
 最後に、身近に使われている他の半導体についてもこれから調べていきたいと思う。

 《参考文献・参考資料》
◦福岡市役所ホームページ
◦日本経団連自然保護協議会ホームページ
◦三菱電機福岡 パンフレット 
          (平成19年7月)
◦『図解 九州経済 2002▶2003』
     財団法人 九州経済調査協会
◦『日本のIC産業:シリコン列島の変容』
  伊東維年 編著
  2003年1月10日
  株式会社 ミネルヴァ書房