動物と暮らすということ | 月のベンチ

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両親の闘病記

猫の“ふう”は推定年齢15才~17才。
2004年の夏に突然うちの近所に現れた。
避妊手術はされていなかった。

うちは私が子どものころから猫と暮らしてきた。
両親が健康だったときは考えもしなかったが、動ける人間が私だけになってはじめて、猫の先行きを真剣に考えるようになった。

保護猫譲渡を行っている団体は、一人暮らし、高齢者世帯への譲渡はあまりしたがらない。
犬猫は、平均寿命は15年~20年(種類等にもよる)と言われている。
医療費も、かかる。
もし、飼い主に何かあった場合、他に誰が動物を引き取り、寿命まで世話をするのか。
そこまで譲渡条件にする団体も多い。

うちのように、在宅介護等をしていたりで動物を病院に連れて行けないことがある場合や、入院している動物が急変しても駆けつけられない場合もある。

動物を家族に迎え入れるときは環境が整っていても、家庭環境は変わって行く。

これから動物を迎え入れようと考えている人たちに知って欲しいことは、そういった家庭環境の変化もあるということ。

言葉のわからない動物たちには、家族がどうなったか、どうして自分だけがここにいるのか、知ることが出来ない。

家族に看取られて逝くことができれば一番いいが、そうできないこともある。


中には、安易に(単に可愛いからと)ペットショップなどから動物を迎え入れる人たちもいるようだ。

小さくても、血の一滴まで、あなた方と同じ「命」だから。