ミッドナイトキャッスルⅢ | ラムちゃんマン劇場

ラムちゃんマン劇場

☆ ☆ ☆ ☆ ☆

キャッスル夜風が砂の大地をなでる頃…
猫たちの城も眠りにつく準備を始める。

ラムちゃんマン劇場

このところ…

大神殿とピラミッドの建設が相次ぎ、

ラムーセスは疲れていた。
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いつものプライベートラグーンで

考え事をしていた彼女は…
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つい転寝をしなる体を起こして

ラムちゃんマン劇場

王冠のボートへむかった。
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と…「陛下…」
猫族ではないものの気配が…
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なんと…いつぞやの

ちゅうちゅう兄弟が立派に成人している… 

「女王陛下、覚えておられますでしょうか」

niko*
ラムーセスは思い出していた…
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あの夜…か細い母ネズミに連れられて
この城を出て行った幼子たち…

てん懐懐

ラムちゃんマン劇場
母ネズミが宝物殿からマタタビチーズを
かっぱらいに行っている間…

ラムちゃんマン劇場
毎夜キャッスルラムーセスがあやしていた幼子たち…

そうそう

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…あの時の子が立派になって…
ラムちゃんマン劇場
私も年をとるものです音譜
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風船そんなラムーセスに、

兄弟はあるものを差し出した。
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ちゅう兄「明朝、陛下御建国のちゅうパークの…」
ちゅう弟「17周年式典にて公国大使を…」
ちゅう兄「任命されます。そこで陛下のために…」
ちゅう弟「夕方からニャイル川で陛下のために…」

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そこにはおいしい
『サンラータンマ』という貴重な魚が…

何と5匹も…!
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ちゅう兄「陛下は猫族の光でありながら…」

ちゅう弟「我々の太陽でもあります…」

ちゅう兄「弱きモノを捨て去らず…」

ちゅう弟「慈しみをもって接して下さいました…」
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そしてクスッ
ちゅうちゅう「実は16年トライしてやっと…

サンラータンマを捕まえました」

得意げ得意げ「来年も参ります故…」
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この小さな体を危険にさらし…

我のために…
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ラムーセスはちゅうちゅう兄弟に笑顔を向けた。
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来年も再来年も楽しみじゃクスッ

…ただし!そちたちの

得意気な笑顔が揃ってこそじゃ!
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今後は堂々と城門から参られよ。

勇敢な騎士殿よ!
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ちゅうちゅう兄弟はラムーセスに

深々と敬礼し、晴れやかな顔で帰って行った。

風船久方ぶりに爽やかな気分で

猫の女王は眠りにつけるのである。

女王・ラムーセスの労務は続く…。



「ラムーセス女王の日記(出展不明)」より



このシリーズの最初は…

一番最初のピラミッド完成の瞬間からで、

猫カフェの猫たちも巻き込んで

「インディ」「アビシニア娘」シリーズなど

エジプト猫王物語になってるんですよね。

私が一番好きなシリーズなんで、

8月8日の記事にしました。


ちなみに…「ミッドナイト」シリーズほか、

「サンライズシャワー」「サンセットグルーミング」の

”ラムーセス女王伝”シリーズヨロシク

これらはいつかつながります、ドラクエのように…

あと「吟遊詩人の」…レアもありますな♪


…古代エジプトからやってきた愛する猫が…

未来永劫どの時代にも生きていることを

生き続けていることを願い。