夜風が砂の大地をなでる頃…
猫たちの城も眠りにつく準備を始める。
このところ…
大神殿とピラミッドの建設が相次ぎ、
王冠のボートへむかった。
と…「陛下…」
猫族ではないものの気配が…
なんと…いつぞやの
兄弟が立派に成人している…
「女王陛下、覚えておられますでしょうか」
ラムーセスは思い出していた…
あの夜…か細い母ネズミに連れられて
この城を出て行った幼子たち…
母ネズミが宝物殿からマタタビチーズを
かっぱらいに行っている間…
毎夜ラムーセスがあやしていた幼子たち…
そんなラムーセスに、
兄弟はあるものを差し出した。
兄「明朝、陛下御建国のパークの…」
弟「17周年式典にて公国大使を…」
兄「任命されます。そこで陛下のために…」
弟「夕方からニャイル川で陛下のために…」
そこには
『サンラータンマ』という貴重な魚が…
兄「陛下は猫族の光でありながら…」
弟「我々の太陽でもあります…」
兄「弱きモノを捨て去らず…」
そして
「実は16年トライしてやっと…
サンラータンマを捕まえました」
来年も再来年も楽しみじゃ
…ただし!そちたちの
得意気な笑顔が揃ってこそじゃ!
今後は堂々と城門から参られよ。
深々と敬礼し、晴れやかな顔で帰って行った。
久方ぶりに爽やかな気分で
猫の女王は眠りにつけるのである。
女王・ラムーセスの労務は続く…。
「ラムーセス女王の日記(出展不明)」より
このシリーズの最初は…
一番最初のピラミッド完成の瞬間からで、
猫カフェの猫たちも巻き込んで
「インディ」「アビシニア娘」シリーズなど
エジプト猫王物語になってるんですよね。
私が一番好きなシリーズなんで、
8月8日の記事にしました。
ちなみに…「ミッドナイト」シリーズほか、
「サンライズシャワー」「サンセットグルーミング」の
”ラムーセス女王伝”シリーズ
これらはいつかつながります、ドラクエのように…
あと「吟遊詩人の」…レアもありますな♪
…古代エジプトからやってきた愛する猫が…
未来永劫どの時代にも生きていることを
生き続けていることを願い。