3か月前、舎人ライナーと都電を乗り継いで、スポーツ施設に向かう途上で
初夏に買ったばかりのUVカット手袋の片方を
なくしてしまったことに気づいた。

黒い手袋に、同色のサテンのリボン、白いレース付き。
私にしてはガーリィなデザイン

カバンやポケットを探したが、左手用が出て来なかった。
(マヒしてる側なので感覚的に失っても気づきにくいというのもある…)

どこに落としたのだろうか?
駅だろうか、道路だろうか。

その日は夫の入院にともないバタバタするなか、
25日締め切りのアクアビクス・レッスンをやめる手続きに
(やはり残念ながら)行かなければならない状況で
歯医者の帰り道、舎人ライナーに飛び乗ったところだった。

ものをなくしてしまった。
まあ、仕方ない。いろいろあって集中力がなかったんだなと思った。

スポーツ施設で退会手続き後、もう一度、都電から舎人ライナーに乗り換え
駅の中の歩いたコースをたどったけど
やはり夏手袋の片割れは、みつからなかった。

そして11月。
N街の歯科医院で定期検診のあと、他に患者さんがいないのもあって
少し年上の気さくな先生と、親の介護話で盛り上がっていたら
(偶然、同じ病院にお父様の付き添いでいらして、遠くから私を見かけたという)
歯科衛生士のお姉さんが思い出したように、
ビニール袋に保管された、あの手袋を出してきてくれたのだ。


おおっ! ここにいたのね。
先生が 「もしかして(相方を)もう捨てちゃいました?」
感動した私、思わず
「3カ月ぶりに、手袋のヨリが戻りました」と口走ったら
おふたりとも「それは良かった」と笑顔。
こんなことも、あるんですね。

帰宅後、右手用と左手用がめでたく再会しました
秋になったので念入りに洗って、
愛らしいので捨てられずに、ハンカチーフの間にそっと収めておいた右手用。
待っていた甲斐があったね。
縁があればまた会えるって素敵ね。

しかもちょうどその日に、
ふたりの女ともだちが、何年かぶりに連絡を取りあえたと朗報が

急にあれこれ望んじゃ無理だから、一歩一歩……。
地震とかいろいろくぐり抜けて生きている私たち。
ゆっくり、ゆっくりとね。
少しずつ糸を紡ぐように、日々のあれこれを重ねて、
また会えたらいいね。

ここまで読んでいただいて、ありがとう