ある一人のおじさんがいた。
近所の人しか来ないような小さな商店街で、
小さな食堂を営みながら、娘と二人で暮していた。
特別裕福でもなく、特別貧しいわけでもなかったが、
家計は中の下くらいであった。
ある時、そのおじさんの店の前にある薬局で、
貧しそうな小さな男の子が、3つの鎮痛剤を盗もうとした。
その薬局の店主のおばさんは、
大きな怒鳴り声をあげながら、その男の子を叱っていた。
「何て子なんだ!商品を盗もうとするなんて!
まったく!おい!聞いてんのか!!」
そこへ、そのおじさんが来た。
「ちょっと待って下さいちょっと待って下さい!
君のお母さん、病気なのか?」
その男の子は、「…うん」と泣きそうな顔でうなずいた。
そしてそのおじさんは、ポケットからお金を出し、
その薬局の店主のおばさんに、
「これは私が買いますから、どうか勘弁してやってください」
と言って、男の子を赦して貰った。
そしておじさんは、男の子が盗もうとした鎮痛剤3つを買い取って、
その子に渡し、更に、自分の店で出してる野菜スープも一緒に渡してあげた。
男の子はそれを受け取ると、お礼も言わず、さっと帰って行った。
それから30年が過ぎた。
そのおじさんは、相変わらず、ホームレスの人や、
貧しい人に野菜スープを無償で、嫌な顔せず渡していた。
そんなある日、そのおじさんは、急に倒れてしまい、
病院へ運ばれた。
そしてその治療費が、何百万円もするという。
到底支払える額ではなかった。
そのおじさんの娘は、どうしようもなく、
店も家も売るしかない、これからどうして行けば良いのかと、
途方に暮れていた。
そんな時、病室に置手紙が置いてあった。
それを開いて見ると、
治療費が0円になっていた。
そして更に下に目をやると、メッセージが書いてあった。
“この治療費は30年前に既に支払済みです。
3つの鎮痛剤と、一袋の野菜スープによって。
心からの敬意を Dr.アンンソン”
そう、30年前に出会ったあの男の子が、医者になっていた。
おじさんの小さな愛に救われた彼は、しっかりと覚えていたのだ。
そして彼は、貧しい人たちに施す素晴らしい医者になっていた。
(タイの感動する生命保険のCMより)
とてもつもなく私は感動しました。
これが、実話なのか、はたまた、フィクションであるのかは分かりません。
たった一つの、やい、ほんの一瞬でしかな出会いであっても、
それによって、そして、その愛によって、
一人の人が変わり、一人の人が生まれる。
そうすることによって、輪が広がり、世界が変わる。
私は、このストーリーを見て、そう思いました。
http://youtu.be/oSVYQVYXn_E
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