得たかったら、捨てろ! part.4 |  ZEPHYR

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― the field for the study of astrology and original novels ―
 作家として
 占星術研究家として
 家族を持つ一人の男として
 心の泉から溢れ出るものを書き綴っています。

これは前々から書いてきていることなのですが。

占星術の法則の中には、「使わない星」が具体的な人物や出来事となって、その人の前に現れる、というものがあります。

たとえば火星という星が非常に特化したホロスコープを持っているのに、その星を使わないままに生きたらどうなるか?

火星にはスポーツという意味もありますが、秀でたスポーツマンになれる資質があるのに、その力をを使わずに過ごしたら?

そんな少年がいたとしたら、あるときにその少年の前に、プロのサッカー選手が現れたりするのです。

何かに導かれるように。

そして少年の心を、スポーツの世界に誘導する。

目が開かれた少年は、その世界に入って行き、夢中になって火星を使い続ける=やがて大きな火星の力を発揮するようになる。

つい先だっても、日本女子バレーの選手たちがブラジルやアメリカといった競合を打ち倒し、私たちに夢や勇気を与えてくれました。

彼女たちのようになれる人間が、もし火星を使わずに過ごしたら、それは運気的なバランスがひどく崩れてしまうことになります。

どこかで修正しようとする力が働く。



執着を捨てるのは、これに似ています。

金星=愛情に対して執着を持つというのは、それに無理矢理手を伸ばそうとする行為です。

なんとかそれを得ようと、がんばる。

しかし、こだわればこだわるほどうまく行かない。

だが、ある時この執着を手放すときが来る。
人によっては「あきらめる」ときかもしれません。

そのとたん、ブロックされていたものが外れ、エネルギーが正常に流れるようになり、

「恋人」が出現したりする。


つまり執着を捨てるというのは、占星術のこの法則の逆用なのです。

「欲していたものを捨てる」ことによって、その星を自ら突き放す行為なのです。


物理学でも「作用反作用」の法則というものがあります。
また引力と斥力という考え方もあります。

→ というようなベクトルで力を発揮すれば

← というようなベクトルで正反対の力も発生する。

これは物理の世界でも確認されている法則で、占星術の前述の法則も同じだと考えられます。

「欲する」というのはそれを引き寄せようとする意志によるものですが、これがただ欲するというプロセスでうまく行かないときには、ポーンと突き放してみる。

これは向こうへ押す行為です。

するとボールがはね返ってくるように、その欲していたものが具体的に姿を現す。

「押してもダメなら引いてみな」という言葉がありますが、逆もまた真で、「引き寄せようとしてもダメなら突き放してみな」というのも有効なのです。

執着を手放すと、得たいと思っていたものが反動的にやってくる。

もちろんこれは、本当に心からあきらめるとか、忘れるとか、そういう「割り切り」が必要で、「これをすればうまく行く」とかいう気持ちが残っていたら、それはもう「執着」になってきます。

効果は薄いかもしれません。

でも、K子さんのように本気であっさり突き放してしまったら?

これは本来K子さんが持っていた、異性との関係性を目覚めさせるきっかけになったかもしれないのです。


逆転法については、まだまだ書ける余地があるのですが、とりあえず今回はここまで。


得たかったら、捨てろ!

これはそういう意味で書かれた記事です。

苦しいプロセスを経てもなお、得たいものを得られない人にこそお勧めのテクニックです。