弊社の近所に
昭和の雰囲気の残る
アパートがあります。
このアパートを
見るたび
弊社が現在地に
移転する前の
出来事を
思い出します。
深夜に入った
一本の電話。
息子と名乗る
男性が
「親父が死んだ。
すぐに来てほしい…」
と連絡がありました。
私は
「警察の検死は
受けられましたか？」
と尋ねると
「掛かり付けの先生が
診断してくれた」
とのこと。
そうであるなら
葬儀社の宿命
深夜であっても
伺うことになります。
現地に到着し
指定された
アパートの室内が
真っ暗だったので
「おかしい」と思い
息子さんと名乗る
人物の携帯に連絡を
すると不在…
しばらく
待っていると
折り返しの連絡があり
「いまコンビニに来ている。
親父はボケているので
玄関から大きな声で
呼んで欲しい」とのこと。
うん？
亡くなったのは
お父さんと言ったのに…
そこで
「お父さんは
亡くなったのでは…」
と尋ねると
「おふくろが
亡くなった」と
言い出す始末。
「それでは
貴方が帰ってくるのを
待ちます」と伝えると
30メートル前方に
停車していた車が
走り去って
行きました。
恐らく
この男性は
私がアパートを
深夜に尋ねるも
玄関にて
呼び出さなかった
ために
腹立たしく思った
ことでしょう。
また別の
ケースですが
明らかに
嫌がらせ…と
思ったので
最初から
行きませんでした。
すると
相当に激怒し
電話が掛かって
きました。
その時は
１、相手の連絡先に
電話するも
繋がらなかった。
２、突然死と言ったのに
警察に検視依頼が無かった。
３、死亡確認に来た
医師の名前や病院名が
いい加減だった。
からです。
実は、この時点で
警察に相談しても
民事だけに警察は
介入してくれません。
そして
この様なケースの
大半は、金銭トラブル
が多いものです。
他にも
男女間トラブルで
相手方に葬儀社を
訪問させたりも
多いのです。
この場合
大半の被害者は
女性になります。
一度だけですが
中学生が喧嘩の
トラブルから
相手方に嫌がらせ
というのも
ありました。
すべてが非通知で
掛かってくるため
弊社では
非通知での番号は
着信拒否にしました。
そのためか
最近は
この様な
嫌がらせ電話は
無くなりました。
何度か
被疑者不明で
被害届を
提出しましたが
肝心の
嫌がらせを
受けた方が
被害届を
取り下げたり
出さなかったりで
捜査が進展しない
のも事実です。
しかし
葬儀社を使う
嫌がらせ…
相当な知能犯と
言うのか
それとも
異常な神経なのか
知りませんが
このアパートの
前を通るたびに
腹立たしい思いが
蘇るものです。
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