先週からずっと伊藤麻希のことを考えていた。
はじめて伊藤とシングルマッチをしたのは確かゲームショー。モニターいっぱいに伊藤の顔面を映した。
ぐっちゃぐちゃにしたのにむしろイキイキとした表情とかし出して観てた人はその伊藤の表情に高揚した。
2回目は確かddtの渋谷大会。
この時の私はまだ悔しい思いを口にできなかった。
でも今は違う、過去の全ての出来事が私を作ってることを知ってるからね。
どんな思いで今の私の前に現れたのかはわからない。
多分私とは全然違う道を歩いている彼女。
私はアイドルとして人前で歌ったこともないし、アイドルユニットクビになってもクビドルと開き直れない、泣き叫びながら試合に負けても気持ちは絶対負けなくて生きる希望与えちゃうマイクをしちゃって、整形してることを隠す人が多い中後楽園のど真ん中でいきなり言っちゃったりする。
こんな破天荒な生き方私はしていない。
彼女は「このインターナショナルのベルトを持って世界を統一するのが夢だ!」
と言った。
いつもの私なら伊藤の夢を応援したいって言うと思う。
彼女のこと意外と可愛いと思ってるからね。
でも今回は出来ない。
私だってこのベルトと共にしなくてはならないことがたくさんある。
どうしてもこのベルトを守らないといけないから。
私のはじめてのベルト。
はじめての防衛戦の相手は伊藤麻希です。
明日は調印式と前哨戦があります。
明日もそばにいて欲しいです。
伊藤はこのベルトしか見ていない。
今このベルトを持ってるのが誰かを見ていない。
誰と戦うのかきっちり把握してない地点で私は負ける気がしない。
私が勝つイメージしか湧かない。
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