リハビリ病院にいた時、息子より2つ上の24歳で同じくも膜下出血の男性がいた。
息子より発症は1ヶ月後だったが、1ヶ月早くリハビリ病院に入院していた。
息子は、気管切開で流動食。声も出ない。左手足が動かない。
彼は右手が動かないが、ご飯はもりもり食べよく喋りかけて来た
息子とは、全く正反対の行動だった。ナースコールを頻繁に押し、同じ事ばかり尋ねスタッフに頼りきっていた。欲求がすごかった。
息子は、コールはしない。家族だけしか心を開かなかった。
だから、リハビリも進まなかった。拒否がひどく、てんてこまい。
そのうち、彼の方は一人で立ち歩けるようになっていた。友達と散歩までしていた。私は羨ましかった。いつも、気になって見ていた。
カラオケ大会でも彼は中心になって歌っていた。息子は一番後ろで部屋に帰りたいとだだこねていた。
彼は今、どうしているのかなと時々思うことがある。
今までの病院のリハビリは全介助で歩かせてもらっていたが、現在通っているリハビリは自力で歩くまでは歩行練習はしない方針。バランス感覚を保つ練習をひたすらする。自宅で久しぶりに、父親と歩行練習をしてみた。ずっと歩いてないのに、右足、左足、2~3歩前へ進んだ。父親の支えも前より随分軽くなったようだ。
まだまだ、息子の回復力は期待出来そうだ。気持の問題だと思う。