以前は、「頑張って~」って普通に使っていた。
息子や息子の友達なんかにも、「がんばってね!」って・・・チョキ


息子が倒れて、リハビリ病院に行きだしてから情報を得るために本を読んだり
パソコンを検索したりしていたら、リハビリを頑張っている本人に「がんばって」
と言う言葉はプレッシャーになるから言わない方が良いと知ったあせる


それからは、「がんばって」って声掛けをしなくなった。
頑張ってがむしゃらにやっているけれど、どうしようもない悔しさや辛さに負けていた。
頑張ってもなかなか前へは進めなかったショック!


だからか、私も他人に「がんばってね」って言われるのが自然と嫌になっていた。
簡単に「がんばって」なんて言わないで。
頑張っても、頑張っても、もう元には戻れないのだもの・・・ガーン


この辛さや哀しみは、本人や家族にしかわからないんだよ。
そんな意地を張っていた。
息子もそうだけど、私も誰にも会いたくなかった。そっとして欲しかった。


昨日スーパで知り合いの夫婦に会った。息子はその旦那さんの草野球のチームに所属していた。
倒れた次の日は野球の飲み会だった。私から断りの電話を入れた。
風の便りで息子の病気を知り、何度か電話がかかってきていた。あせる


旦那さんは、なんて声をかけていいのか迷った顔をしていた。
私の方から話をきりだした。「頑張ってリハビリしてますよ」
「絶対に歩けるようになって欲しいから、頑張ってますよ」と・・・
「うん、うん、がんばってね」って心から応援してくれた。そう私に聞こえた。


もう、私はあの頃とは違う。「がんばって」って言葉に素直に受け入れれるようになった。
今は、頑張り過ぎずに頑張っている。悔しいけど哀しいけど頑張れる。!!


息子に「がんばってね」って言われたよと伝えれると、最初はプイってしたシラー
もう俺には関係ないって顔だった。
でも、しばらくして心の整理がついたのか夫婦の話をしてきた。
野球の飲み会には夫婦で来ていたらしく、その時の話をしてくれたニコニコ


息子は自分で分かっている。以前の自分と変わってしまったこと。
でも、また少しずつ近づいてきていることにも気づいている。
全く人を受け入れることが出来ず、人の気持ちも考えることが出来なかった。


それが、少しだけど「人のこと考えれるようになったよ」と自分から言った叫び
前の自分は人に気を使い過ぎた。「やさしい人」って言われていた。
多分それが嫌だったのかもしれない。
今は、気を使わない。思ったことを率直に言う。優しい人なんかじゃない。
そんな息子だけど、それで充分なんだよ。精一杯生きていてくれればそれでいい。


いっしょに「がんばって」いこう、未来へ向かって星